S1, E6: 訴訟を起こすことにした直(滝沢秀明)。いっぽう、昭英総合病院では、池澤という弁護士(鶴見辰吾)が慶蔵(大杉漣)からセツ(松雪泰子)対策のために弁護を引き受けてくれないかと打診されていた。池澤はセツを知っている人物だった。祐子(佐藤仁美)から、弟の気持ちを裏切ったりしないで欲しいと訴えられていたセツは、ふっと過去のことを思い出していた。かたや亜美(優香)は直の家のお好み焼き屋を友達と訪れ、直と心の交流を交わしていた。だが家に帰ると亜美は晃子(伊藤蘭)から、直を庇うような発言をしたことを激しく叱られるのだった。悔しさに涙が溢れる亜美。その頃、昭英総合病院では、カルテを読み上げた池澤が、「これじゃあ敗訴は確実ですね」と言っていた。これ以上病院に傷をつけたくないと言う慶蔵。時を同じくして、セツは繭(菅原禄弥)に近付き、何か情報を得ようとしていた。が、繭には「本当に何も知らないんです!」とあしらわれ、セツは吐息を漏らすばかり。そのセツが事務所に戻ると、そこには池澤の姿が。直達家族のうつった写真を見た池澤はこう言った。「この少年、以前君が担当した事件を思い出すなあ」そしてさらに池澤はこう言った。「桐野、僕と組まないか?」思わず池澤を見るセツは、病院側はカルテを改ざんしていることを指摘した。相変わらず鋭い直感を持つセツを前に池澤は、セツを食事に誘うのだった。同じ頃、亜美は直のために何か役立てないかと、病院のカルテ保管場所に忍び込み、照子(竹下景子)のカルテを盗み出そうとしていた。その時、亜美の携帯が鳴った。直からだった。困った末、携帯を切る亜美。しかし、携帯の音に志津子(高橋ひとみ)は何かを察知し、カルテ保管場所にやってきた。間一髪で志津子と鉢合わせにならなかった亜美だったが、急いでカルテを取り出した際、亜美はデスクの上に携帯を置きっぱなしにしてきてしまう。携帯は再び鳴った。携帯をとる志津子。そして相手が志津子とは知らず、無邪気に話をしてしまう直。携帯を切った志津子は、カルテの「マ行」が乱れているのを見て、すべてを察知するのだった。数日後、野中弁護士事務所を訪れた直。「答弁書」が病院側から届いたというのだ。病院側は、直達が調べたことは全面否定してきたらしい。忌々しげなセツ。病院の雇った新しい弁護士が、実は池澤だと知ったからだ。池澤に会うセツと直。すると池澤は直にこう言った。「君は知ってるのかな?桐野が自分の過去の汚点を払拭するために君を利用しているに過ぎないってこと」「桐野は君のような少年を担当し、見捨てた経験がある。可哀想にその少年は結局・・・ ・・・」「やめて!」と怒鳴るセツ。そしてセツは、過去の事件のことを直に話し始めるのだった。それはセツにとって、忘れられない悲しい事件だった・・・・・・。
