S1, E1: 話: 第七明和銀行に庶務行員として配属された多加賀主水は、雑用係でありながら裏の使命を帯びていた。それは、“ある男”からの命令で、極秘裏に支店内の動向を調査すること。2年前に合併した第七明和銀行では、旧第七銀行出身の会長・権藤幾太郎が、専務の綾小路英麻呂を使い、旧明和銀行出身の勢力を排除しようと陰謀を巡らせていた。そんな中、主水はオレオレ詐欺、セクハラ、退職勧奨、不正融資など、数々の事件から浮かび上がる歪んだ行内事情と、権力争いの陰に潜む“ある男”の意外な正体に迫っていく。 また、多加賀主水は第七明和銀行の新人庶務行員で、悪事を見逃せない性格からこれまで様々な職場で不正を追及し、職を転々としてきた。数日前、放浪の旅から帰ってきた主水は、同行の総務部長・神無月にある極秘任務を頼まれ、庶務行員として臨時採用された。その依頼とは「1円消失事件」の真相を探ることで、高田通り支店では現金と帳簿が合わない「違算金」が連日発生し、その額は毎回1円だった。主水は調査に乗り出し、窓口担当の生野香織から行内の派閥争いが激しいことを聞く。やがて、事件は殺人未遂にまで発展し、主水は1円消失事件の背景に、行内の様々な陰謀が絡んでいることを突き止める。
