S1, E1: 話: 世界大戦後の荒廃した大地。リハクと共に南斗最後の将が待つ城へ向かうユリアは、ラオウがもたらした恐怖と暴力に支配された世の姿を目にする。キング軍までもが陥落し、拳王の覇行が目前に迫る中、南斗の城でユリアを待っていたのは病に冒された南斗最後の将であった。しかし彼は“代理”に過ぎず、真の南斗最後の将とは南斗正統血統を引くユリア自身であった。ユリアが来るまで仮面を被り続けたその「将」の正体はダーマであった。核の炎に包まれる以前、幼いユリアはダーマに連れられ空港へ向かうが、搭乗直前に屋上へ逃げ出し、予知の力で飛行機事故を察知する。その重すぎる力に怯えるユリアに、ダーマは天が力を授けた意味を知る時が必ず来ると告げ、自らの役目としてユリアを護ることを誓う。リュウケンの下で暮らすことになったユリアは、北斗の寺院で感情を失くしていたが、寺院の門前に捨てられていた子犬を拾う。その時、修行に励むラオウの気配を感じ、子犬が吠え続ける。ジャギが子犬を蹴飛ばそうとした瞬間、末弟のケンシロウが身を呈して子犬を庇い、ケンシロウから子犬を受け渡されたユリアの顔には、生まれて初めての笑顔が浮かんだ。数年後、成長したユリアと北斗四兄弟。老いたリュウケンは伝承者を決めねばならない日が近づいていた。
