S4, E1: 話: 「鬼平犯科帳 老盗の夢」は、長谷川平蔵(松本幸四郎)や密偵の小房の粂八(和田聰宏)とも因縁のある稀代の大盗賊、蓑火の喜之助(橋爪功)が物語の中心となるエピソードです。引退して京都で隠居生活を送っていた喜之助は、若かりし頃の想い人に瓜二つの茶汲女・おとよ(北乃きい)と出会います。おとよのために、喜之助は江戸で最後の大仕事を企てます。平蔵から喜之助の探索を命じられた粂八は、独断で喜之助を思いとどまらせようとしますが、喜之助が集めた手下の中に粂八の正体を知る者がおり、二人は絶体絶命の窮地に陥ります。 この物語は、必ずしも長谷川平蔵が主人公とは限らない「鬼平犯科帳」の群像劇の一つであり、盗賊としての矜持を持つ喜之助の情念や、平蔵、粂八、喜之助それぞれの想いが交錯する様子が描かれています。 なお、このエピソードは、テレビシリーズ「鬼平犯科帳」の第4シリーズ第13話としても放送されており、その際には蓑火の喜之助を丹波哲郎が演じています。
