1640年のブルゴーニュ。人一倍高い美意識を持つがゆえ自分の大きな鼻にコンプレックスを持ち、気に入らないことがあれば、見事な剣術と毒舌で戦う男シラノ。しかし実は、詩人にして哲学者、そして小説家である彼は、知的で繊細な美しさを持つ従妹ロクサーヌを愛していた。ところが、ロクサーヌが美青年クリスチャンを慕っていることを知る。失意の中、シラノは彼女の恋愛を成立させるために、身も心も捧げる決意をする。そして、見かけは色男だが、女性の前では無骨になってしまうクリスチャンのために、シラノは切ない思いを綴る恋文を代筆してロクサーヌに愛を伝える…。

監督 ジャン=ポール・ラプノー