才能あるチェリストの大庭弦 (川谷絵音) は、局所性ジストニアと診断され、チェロを弾けない身体になってしまう。現実を受け入れられない弦は、自ら音楽の道を諦める。市役所の生活福祉課に中途採用されるも、無為な日々を過ごしていた。ある日、同僚の上国料いと (萩原みのり) と共に訪問した家で、憧れのチェリスト･徳永治 (山路和弘) と出会う。やがて、弦といとと徳永の3人の間に信頼が築かれはじめた矢先、徳永はチェロを残して、亡くなってしまう。身寄りのない徳永のチェロが処分されることを知り、弦はある衝動的な行動を起こす。 弦の行動を知ったいとは、弦を追いかけるのだが…。弦は、いとや徳永、そしてたくさんの人たちとの出会いを経て、音楽を失ったという心の穴と対峙することになるのだった。