ボルンの街に、灯る火

銅細工師のボナベンチュラと、彼の妹のマリアンナ、そして裕福な実業家のビセンス。ある問題を抱える3人の生涯を追った本作。政府の誤解から立ち退きを強いられるボナベンチュラ。この仕打ちを受けて政府を利用しようと目論み始める。未亡人であるマリアンナは、人生の再出発をはかる。美が権力となり得ることに気がついたマリアンナだが、彼女自身が作り上げた強いイメージもまた、自分を貶めることになるのだった。裕福な実業家のビセンスは財産とあらゆる人脈を尽くし、ある大きな仕事を成そうとしていた。彼はその仕事の成功によりさらに裕福になったものの、戦争の影りが見え始めていたことにより、その立場が危ういものとなった。