
高野吾郎 (中井貴一) は、新宿の歌舞伎町でしがない裏ビデオ屋の店長を任されている。楽しみといえば離婚した女房との間にいる一人娘と会うことぐらいだ。ある日、世話になっている佐竹 (根津甚八) というやくざに頼まれて中国人女性・白蘭 (耿忠) に妻の籍を売ることになる。偽装結婚である。ひょんなことから留置場に入れられてしまった吾郎だが、出所の日に看守長から妻の死を告げられる。てっきり別れた女房だと思っていたが、佐竹と会って死んだのは偽装結婚をした、白蘭であったことを知る。やむなく吾郎は舎弟のサトシ (山本太郎) を連れて白蘭の遺体を引き取りにいくと、わずかな遺留品の中に自分宛の手紙を見つける…。