アメリカ映画に多大な影響を受けた山中貞雄監督のセンスに驚嘆。多幸感あふれる愛すべき日本映画の至宝!矢場の用心棒・丹下左膳は、女将・お藤の尻に敷かれながらも、のん気な暮らしを立てている。子供好きの左膳は、ひょんなことから育てることになったみなし児のちょび安を大切に可愛がっていた。偶然手に入れた壺にちょび安は金魚を入れていたが、この壺には百万両の謎が隠されていた…。剣客・丹下左膳のイメージを逆手に取り、緻密なプロットと心憎い小道具の数々で泣き笑いのホームドラマ時代劇を完成させた山中貞雄監督は、製作時、わずか25歳という若さだった。なお、戦後カットされた幻のシーンを加えて復元した。第33回東京国際映画際日本映画クラシックス部門上映作品。(C)日活
