兄貴の恋人
商社マンの鉄平は、適当に働き、適当に青春を楽しむ結婚適齢期のサラリーマン。結婚に関しては、恋愛は恋愛、結婚は結婚、お見合いも結構、美人でお金持ちのお嬢さんならなお結構、と割り切っている。鉄平の家は、父銀作、母加代、妹節子の4人、杉並の静かな住宅街に住居を構える普通の中流階級だ。家族の共通の悩みは適齢期を迎えた鉄平のお嫁さん探しだが、本人は大して気にもせず、いたずらにお見合いを重ねている。しかし、短大に通う妹の節子は、鉄平の縁談となると殊更に目の色を変える。普段から髪型、爪の手入れ、ネクタイの柄にまで気を配る節子にとって、鉄平は兄貴というよりは、むしろ一人の男性であり恋人であるからだ。(C)1968 東宝
