夜の青春シリーズ 夜の悪女
ネオンきらめく大都会の夜の盛り場を舞台に、色と欲につかれた男と女の姿を生々しく描いた「夜の青春シリーズ」。玉井潔は、服役中のやくざ味沢三郎が経営するガイド・クラブの後釜に座り、社名も“台東観光”に改め、宇良子、みち江、たつ美、潔の内縁の妻悦子の四人を資本に手腕を振っていた。電話を受けて東京のガイドをするという表向きだが、実態は俗にいうステッキ・ガールの組織。さらに、収入の少ない彼女達は、恋愛と称して肉体を提供し、実収入を得ていた。そんな潔は一目惚れでスカウトした麻田宇良子を自分になびかせようと懸命な毎日。だが宇良子は、悦子に絞られて金のない潔には、ガンとして肉体を許さなかった。そんなある日、悦子に嫌気がさした潔が、不況苦による心中として偽装心中を仕組む…[人情](C)東映