戦慄ショートショート コワバナ 悪夢日和り

「幽霊なんて怖くない」母子家庭の少年騎士（ないと）はたった一人の家族である母も仕事と称して家に寄りつかず、独りぼっちの寂しい日々を送っていた。ある日彼は夕食のために母から渡されていた小銭を転んだはずみに落としてしまう。途方に暮れて泣き出しそうな彼の前に現れたのは、隣室の美しい女性だったが…。「憑衣」小さな劇団を主宰する青年たち。彼らは新しく前衛がかった芝居を上演する準備を進めていた。そこで劇のポイントとなる妖艶な着物を劇団員の華子が見つけてきたのだが、それを身につけた瞬間、主演の役者に異変が起こり始める…。