松島ナミは、ごく平凡な看護婦だった。だが、ナミの運命を大きく変えたのは、恋人の西田医師のとてつもない秘密の告白からだった。病院に政界の黒幕・樺島佐知夫が入院しており、院長の加藤が、自ら治療にあたっていたが、病状は悪化する一方だった。不審に感じた西田は、秘かに調べると、なんと加藤院長が樺島に逆治療を施し、死に至らしめようとしている事実を知ったのだった。この事実を告発しようとする西田の行く手を遮ったのは、加藤だった。翌日、樺島は急死し、西田は飛び降り自殺したのだった。また、ナミは拉致され、拷問の末、凌辱される。そして、行き着いたのは、女囚刑務所だった。他の女囚からの私刑の洗礼に、ひたすらじっと耐え続ける。一方、刑務所長・黒岩は、看守主任の梶木を苦々しく思っていた。というのも、女囚の扱いのすべてを梶木に牛耳られていたからだった。この状況を脱すべく、黒岩所長は、梶木を罠に嵌め、囚人の如く扱った。その見せしめとして、梶木とナミを手錠で繋ぎ、重労働を課した。この仕打ちに逆上し、反抗した梶木は銃弾に倒れ、診療室へと運ばれる。そこで、ナミはメスを盗み取り、梶木と一緒に手錠に繋がれたままジープで脱出する。追っ手の執拗な追跡に山中を逃げ惑うナミと梶木。崖へと追い詰められ、梶木は転落、そしてナミも消えた。復讐の鬼と化したナミが、喧噪の街角に現われる。先ず初めに、黒岩刑務所長を遊園地へと呼び出すと、黒岩はメリーゴーランドのゴンドラの中で、血の海の中死に絶えていた。この惨殺の報せを受けた加藤は、海外逃亡を企て、空港の駐車場に降り立つ加藤の目の前には、なんとナミが立っていた。ナミの復讐のメスが加藤の胸に深々と突き立てられる。虚空をもがく加藤の頭上をジャンボ機が爆音とともに飛び立っていくのだった。