将軍・綱吉は、何者かの人命調伏の呪いにより、夜毎恐怖と苦痛にさいなまれていた。しかも江戸城中将軍寝所の柱に打ち付けられた呪いの人形を占ったところ、なんと呪いの本拠は御三家筆頭・尾張大納言と出た。尾張といえば、綱吉は近く京都御所で行われる天子御即位の大典出席のため、この地に立ち寄らねばならない。老中・豊後守は、さっそく三百諸公を相手に一歩も遅れをとらぬ男、すなわちご存じ退屈男・早乙女主水之介を呼び出して尾張へ向かわせるが、道中、主水之介の身辺を、次々と奇怪な忍者たちが襲う。