高校生の綾月芽衣は、赤い満月の夜に出会った自称・奇術師、チャーリーの手によって明治時代へタイムスリップしてしまう。現代の記憶もなく、気が付くと鹿鳴館のパーティーに迷い込んでしまっていた芽衣。華やかなパーティー会場には菱田春草、川上音二郎、泉鏡花、小泉八雲、横山大観といった歴史上の偉人達が列席していた。自分の状況を呑み込めないまま会場を彷徨っていた芽衣は警備を担当していた警察官の藤田五郎から尋問を受けてしまう。窮地に立たされた芽衣を『自分の親戚だ』と偽り救ってくれたのは森鴎外だった。しばらくの間、森邸で過ごすことになった芽衣は鴎外から婚約者のフリをして欲しいと頼まれる。助けてもらった恩を返すため、偽婚約者としての日々を送る芽衣。芝居だと分かってはいても心優しい鴎外にだんだんと惹かれていく。しかし、鴎外にはエリスという忘れられない女性がいることを知ってしまい……。 [2.5次元舞台]
