老人ホームで働く青年の心の葛藤を描いたドラマ。母親の病気をきっかけに、田舎にある実家に帰ってきた主人公・和彦。彼は職を変え老人ホームで介護士として働き始める。職場では老人の介護をして、家では母親の愚痴を聞く。何もかも真面目にやっているはずなのに、なぜか心が満たされない。そんなある日、老人ホームに入居しているアイコと出会う。気の強いアイコに影響を受け、和彦は仕事で老人に尽くすことで、生きている実感を掴もうとしていく。しかし突然、アイコが施設からいなくなってしまう。何故アイコは姿を消したのか…。アイコとの心の繋がりを信じていた和彦は、理解ができないままアイコを探し始める。そこで見つけたアイコの姿とは…。監督、脚本をともに長編初作品となる三野兄弟が手がけ、兄の三野龍一が監督を、弟の三野和比古が脚本をそれぞれ担当した。カナザワ映画祭で観客賞受賞、さぬき映画祭で招待作品に選出された。