マンガ家の猫田イチゴはスランプに陥っていた。かつて絶大な人気を得た少女マンガ『チェリーロード』を手掛けたイチゴだったが、それから12年、ついにそれを超える作品を生み出すことはできなかった。『チェリーロード』のモデルであり、もうこの世にいない憧れの楠瀬センパイのことが忘れられず、新しい作品が描けないのだった。これまで二人三脚でやってきたマネージャーの知子もそんなイチゴをどうすることもできない。2人とも苛立ちと焦りばかりが募ってゆく。そんなある日、イチゴは不注意からトラックにはねられてしまう…。やがて目を覚ましたイチゴは、海辺のガレージにいた。そして、彼女の目の前には12年前に死んだはずの楠瀬の姿があった…。
