鍵
「俺が死んだ後、誰かに抱かれるなんて我慢できない。どうすればいい?」工務店を営む剣持耕三は医者に余命半年の宣告を受ける。歳の離れた妻・郁子を案じた剣持は、部下の木村と郁子を浮気させようと画策。「浮気だのなんだの揉めてるうちは、俺が死ぬってことを忘れるだろう」そのことを知ってか知らずか、徐々に距離を近づけていく木村と郁子。思惑通りに事が運ぶも、どうしても郁子への想いを捨てきれない剣持は、身体の衰えとは裏腹に次第に嫉妬を募らせていく。さらに郁子の日記を盗み見ると、そこには木村の肉体に強く惹かれる郁子の気持ちが赤裸々に綴られていた。「一日でも長く生きて郁子を抱きたい。もっともっと抱きたい」死を前に燃え上がる男の執着と偏愛の行き着く先は…
