謎の“記憶障害”に襲われ続けていたエミリーは、病院へ行くことも、ハンプトンから出ることもできず、自分を追いつめていた。ひとりで苦しむエミリーの姿を見かねたノーランは、町を出ようとしていたエイダンを「彼女を救えるのは、もうおまえしかいない」と、引き留める。エイダンはタケダの教えにならって、エミリーに苦痛を与え、眠っている記憶を必死で引き出していく。そして“記憶障害”を克服したエミリーは、自分の家へと戻り、父の手帳を目にすると、スティーヴィーが生前の父を獄中に訪ねていたことを思い出す。
エイダンは車のブレーキに細工をした犯人はジャックであり「あんたを殺そうとした」とコンラッドに告げると、エミリーには「コンラッドはブレーキに細工をされたことを知らない」と嘘をつき、“復讐”の水面下で単独行動を開始する。間もなくしてコンラッドに命じられたエイダンは、銃を片手にジャックの部屋に侵入。そんな不穏な動きを察知したヴィクトリアは、この状況を利用してエミリーに罠を仕掛けようと企む。一方、パトリックは、元妻に2万ドルを渡して自分の過去を暴こうとしたノーランに激しい怒りをぶつける。
ジャックに「夏の間に終わらせて、消えろ」と突き離されたエミリーは、復讐の実行に焦り始める。コンラッドの病を案じるダニエルを前に彼女は「結婚しましょう」と言い、夏中に式を挙げる段取りを整え、次なる復讐の準備にも取りかかっていた。新たな復讐相手は、グレイソン・グローバル社の元社員ポール。ところが、彼の調査に動いたノーランは、現在神父となったポールは善人で復讐に値する人間ではないと背を向ける。その頃、エミリーの元恋人エイダンは、ヴィクトリアに“エミリーへの復讐計画”を持ちかけていた。
グレイソン・グローバル社が爆破され、FBIに逮捕されたノーラン。さらにエミリーは、自らの正体をジャックに告白。あれから半年、グレイソン家は崩壊寸前に陥り、ひとり屋敷に残ったヴィクトリアは息子パトリックを呼び寄せ密かに暮らしていた。一方、ノーランの釈放を機に宿敵ヴィクトリアへの“最後の復讐”に動き出すエミリー。知事に就任したコンラッドの“肖像画お披露目パーティー”を企画した彼女は、再びグレイソン家を集結させる。しかし、パーティーで演壇に立ったコンラッドが突然倒れ意識不明となり…。
自首を決めポール神父と警察に向かうコンラッドだったが、事故に見舞われた2人は病院へ搬送される。ポール神父は間もなく死亡。軽傷で済んだコンラッドは「神の導きを感じた。事故は“早まるな”というお告げかも」と、自首することを思い止まってしまう。さらに、運転していたのはポールだったというコンラッドの証言のもと、警察はポールによる事故と決め捜査を打ち切ることに。しかし、コンラッドとダニエルが画策して殺人をもみ消したと疑わないエミリー。すると、ジャックが殺人を裏付ける重要証拠を見つけ出す。