ハンス・マシソン

アンの計画は、彼女の妊娠で急展開する。キャサリンとの結婚を無効とするよう、教皇を説得できなかったことを告げられたヘンリーは、ニュルンベルクから花嫁を連れて戻ってきたばかりの聖職者クランマーを、カンタベリー大司教に任命させることで事態の進展を図ろうとする。

娘エリザベスの洗礼後、ヘンリーはトマス･モアにかける圧力を増し、自分への忠誠を誓わせる。また、ヘンリーは、イングランド王位継承権者の地位をエリザベスに譲らせるため、メアリー王女にエリザベスのお付きの一人として暮らすよう命じる。そんな折、枢密院の会議で、クロムウェルは新法を提案する。

イングランドに宗教改革の嵐が吹き荒れていた。そんな中、ヘンリー8世は、たとえカトリック教会と断絶することになったとしてもキャサリン王妃と離婚し、アン･ブーリンと結婚する計画を推し進めようとしていた。大法官のトマス･モアはヘンリー8世に従いながらもカトリック教会に忠誠を尽くすが…。

クリスマスが近づき、ヘンリーはアンを喜ばせようとする一方、キャサリンが宮廷に戻るのを許可しなかった。ブランドンはワイアットとアンが関係を持っているという噂を伝えるが、ヘンリーは否定するアンを信じた。その頃、アンは脅迫を受けていたが、ヘンリーのそばから離れようとはしなかった。

国王至上法への宣誓を拒むフィッシャーとモアに対し、ヘンリーは彼らが拒否した結果を受け入れざるを得ないと断言する。モアの殉教は事態を悪化させると考えたクロムウェルは、彼の家族に説得を依頼する。妻アリスがモアに懇願している頃、シャピュイ大使が新しく反逆法を発布する。

フランスの死刑執行人がアンの処刑の為ロンドンに向かっている頃、アンは自身の救済と国の救済を祈っていた。アンは百人以上の男と密通していたという疑いをかけられていた為、彼女の娘エリザベスは私生児とされ、王位継承権は剥奪、メアリーに有利な状況となっていた。