消えた医師
東城医大病院心療内科の特別愁訴外来担当医・田口公平(伊藤淳史)は、ある日、病院長の高階権太(林隆三)の命を受け、地方の総合病院「碧翠院」へ派遣される。碧翠院では、回復の見込みがない患者の痛みを緩和し、積極的延命治療よりQOL(生活の質)を高めることを尊重する“終末期医療”に取り組んでおり、院長の桜宮巌雄(柳葉敏郎)は警察医も兼務。2人の娘とともに患者たちから絶大な信頼を得ていた。 到着した田口を出迎えたのは、巌雄の長女で、同院の緩和ケア医でもある桜宮小百合(水野美紀)。そして、次女で産婦人科医の桜宮すみれ(栗山千明)。さらに、そこにはなぜか、自らの立場を隠し、皮膚科医として患者を治療する白衣の白鳥圭輔(仲村トオル)の姿もあった。 驚く田口をよそに、ある思惑を抱いて病院に潜入していた白鳥は、久しぶりに碧翠院を訪れたという放射線科医の立花善次(宅間孝行)に声をかけられ・・・。