シングルマザーの山崎亜子(仁村紗和)はキャバクラで働きながら、娘・咲妃(毎田暖乃)と二人で暮らしている。2020年10月、コロナ禍の大阪。キャバクラに来る客はほとんどおらず、亜子や同僚のしずく(ゆうちゃみ)には客がつかない日が続いている。収入は激減、貯金も底をついてしまった。とにかく生きていくためには、家賃の安いところに引っ越すしかない。もう、頼みの綱はコロナ給付金だけなのだが…。[FICT](C)NHK
亜子(仁村紗和)は給付金詐欺にまんまと引っかかってしまった。ATMの残高はわずかに54円。しかたなく、尼崎でお好み焼き屋を営む実家へ引っ越すことにする亜子だが、母親の美里(キムラ緑子)とは、わだかまりがあるようだ。キャバクラだけでは十分に稼げない亜子は、昼間にも仕事をしようと決意する。キャバクラで知り合った運送会社社長の葛西(岡部たかし)から誘われた宅配の仕事の面接を受けに行く。[FICT](C)NHK
宅配の職場でパワハラやセクハラを受けた亜子(仁村紗和)だったが、娘の咲妃(毎田暖乃)にはげまされて仕事へ向かう。夜はキャバクラ、昼は宅配のバイトの生活だ。まずは、先輩ドライバー武田(津田健次郎)と一緒に荷物を車に積み込み、宅配先を回る。しかし、武田は亜子に冷たく当たり丁寧に教えてくれない。大量の荷物、慣れない道の運転、そして助手席に不機嫌な顔をした武田を乗せて、亜子の実務研修が始まった。[FICT](C)NHK
昼は宅配のバイト、夜はキャバクラで働く亜子(仁村紗和)は、どんどん疲れが溜まっていく。家に帰っても、母・美里(キムラ緑子)とは相変わらずギクシャクしていて休まらない。研修が終わり、亜子一人での配達が始まった。初日の目標は30個。ところが宅配先では無理難題を言う客ばかり。疲れと焦りがつのり、思うように配達できない。配りきれない荷物を積んだまま、亜子は事務所に戻ることになってしまった。[FICT](C)NHK
亜子(仁村紗和)は、先輩ドライバーの武田(津田健次郎)と言い合いをして、宅配の仕事を辞めてしまった。亜子は再びキャバクラ一本で働くことを決意する。社長の葛西(岡部たかし)と亜子に好意を抱いているドライバーの峯田(佐野晶哉)がキャバクラに客としてやって来て、戻ってきてほしいと言うが、亜子は戻らないと答える。そんなある日、亜子が勤めるキャバクラが、しばらく休業することになってしまう。[FICT](C)NHK
咲妃(毎田暖乃)は亜子(仁村紗和)がキャバクラで働いていることが原因で学校でからかわれていた。亜子は咲妃になぜ早くに話してくれなかったのかと問いただす。咲妃は、亜子が頑張って働いていることに遠慮して言えなかったのだった。亜子は次の仕事を探すがなかなかうまく見つからない。そんな中、亜子は咲妃と腹を割って話すことにした。宅配の仕事をもう一度してほしいという咲妃。亜子は再びマルカ運輸へと向かった。[FICT](C)NHK