将棋部に入部した初心者の田中 歩は、《自称》将棋部部長・八乙女うるしとともに、2人きりの部室で駒音を響かせていた。「すごいですねセンパイは……将棋が強くて」「そーだろうそーだろう」「そのうえかわいいですし」「んあっ!?」 将棋で勝ったら告白をすると心に誓う歩。うるしは歩に自分への恋心を認めさせようと奮闘するが、反撃にあって赤面してしまう。今日も盤上と盤外を舞台にした2人の駆け引きと攻防が繰り広げられる!
体育祭の日を迎えた歩とうるし。運動神経抜群の歩が活躍する中、運動が苦手なうるしはため息をこぼしていた。そんなうるしの分まで頑張ろうとする歩は、うるしのクラスメイトのマキの計らいによって、うるしと一緒に二人三脚に挑む。「初めての……共同作業ってやつだな」「え? なんですか? よく聞こえなくて」 歩の幼なじみで息ぴったりな図書委員のタケルと桜子とは対照的に、うるしと歩は一歩を踏み出すのにも苦戦するのだった。
文化祭を目前に控えたある日、歩は幼なじみのタケルを幽霊部員として将棋部に入部させる。しかし、文化祭へは部でなければ出展できず、将棋部を正式な部へ昇格するためにはまだ人数が足りていなかった。そして文化祭当日を迎えて――。「文化祭一緒にまわりませんか?」「ん? あ、ああ!! 文化祭で部員探しとか、そういうことか!?」 部員集めを名目に歩はうるしと文化祭デートをすることになる。
季節は冬になり、12月に入ると将棋部は大掃除で慌ただしい日々を過ごしていた。クリスマスも近づく中、年内で1勝もできなかった歩に、うるしはひとつの提案をする。「じゃあ、駒落ちでもするか」「でもそれって、勝ったことにならなくないですかね」「いや勝ちは勝ちだろ?」 そのひと言に背中を押された歩は初勝利を勝ち取るべく、うるしに挑むのだった。
お正月。うるしは歩とキスしそうになる初夢を見る。恥ずかしい夢にドギマギしながら向かった本屋で、歩と鉢合わせたうるしは買い物に付き合うことに。そして、二人でうるしの行きつけのお好み焼き屋に向かう。そこはうるしの思い出の場所でもあって……。「センパイが小さい頃の話を聞かせてください」「ああ、いいぞ」「おい!?」 店長が語る幼い頃の話に、歩は目を輝かせ、うるしは思わず赤面してしまうのだった。
バレンタインデーがやってくる。歩に日頃の感謝を伝えるためにチョコを用意してきたうるしは、どう渡そうかひたすらに頭を悩ませていた。「雰囲気を作って、焦らして焦らして……ここぞって時に渡す。そしたら何かが一歩進むんだよ!!」「マキは何を言ってるんだ……変なこと言うから、緊張してきちゃっただろ……!」 マキからのアドバイスを受けたうるしは、歩にチョコを渡せるのか!?
羊宮妃那
声の出演
三川華月
阿座上洋平
Ayumu Tanaka
花澤香菜
三重野瞳
脚本