2020年7月1日。高校2年生の水帆は、最悪な17歳の誕生日を迎えていた。憧れの先輩に近づくチャンスはなくなるし、親には誕生日をすっかり忘れられているし……。しかも未知の感染症の流行で、部活の大会や修学旅行も中止になって、「私には“キラキラした青春”なんてない」――そう思っていた。しかしそんな矢先、幼なじみの輝月が、突然、“彼氏候補宣言”をしてきて――。家族のように育った4人の幼なじみの男の子と、主人公の西野水帆との恋愛模様を描いた学園青春ストーリー。
エピソード1
最悪の誕生日
2030年7月1日。漫画編集者の西野水帆は、最悪な27歳の誕生日を迎えていた。担当している漫画が連載終了になるという連絡をもらい、落ち込む水帆。しかし、通りすがりの楽しそうな高校生たちの姿を見て、自分にもかつてまぶしい青春があったことを思い出す。遡ること10年前、高校2年生の水帆の周りには、恋ヶ浜ハイランドという住宅地で一緒に育った4人の幼なじみがいた――。
エピソード2
そばにいるよ
泣き虫な末っ子キャラだと思っていた輝月から、どんどん迫られる水帆。いつまでも仲のいい幼なじみとして付き合って来た水帆は、どう接すればいいのか戸惑い、悩んでしまう。輝月のことを考えるたびに、教室の前で立ち止まって深に邪魔もの扱いされたり、勉強に集中できなかったりと踏んだり蹴ったり。そんな中、さらに距離を縮めようと迫ってくる輝月に、水帆はつい突き放すような一言を返してしまって――。
エピソード3
体温
放課後の教室で寄り添い合う水帆と輝月。水帆は恋の予感を抱きつつも、幼なじみの関係を壊したくないという思いから、輝月を好きになってはいけないと自分に言い聞かせていた。目まぐるしくいろんなことが起こったせいか、知恵熱を出して倒れる水帆。そんな水帆の看病のため、幼なじみたちが集結する。深に水帆の介抱を任せ、買い出しに向かう輝月、藍、周吾の3人。しかし、そこで藍の意外な知り合いに出会い――。
エピソード4
未来への花火
幼なじみの5人で水族館へ遊びに行った帰り道、水帆は二人で出かけたいという輝月に手を引かれ、電車を途中下車することに。訪れたカフェで、デートのように振舞う輝月に思わずドキドキしてしまう水帆。輝月は、来週の土曜日に水泳記録大会をすることになったと言い、水帆に応援に来てほしいと伝える。一方、輝月と水帆に置いて行かれた深、藍、周吾の3人も、どこかに寄り道をすることにしたようで――。
エピソード5
ずっと一緒にいる方法
花火が打ちあがる中、屋上にたたずむ水帆と藍。藍の言葉で輝月のことを思い出した水帆は、一直線にプールに向かって走り出す。息を切らしてたどり着いた水帆がプールに続くドアを開けると、そこにいたのは輝月ではなく斉藤だった。会話を交わすことで、お互いに気持ちの整理をつけることができた水帆と斉藤。斉藤の後ろ姿を見送った水帆は、今度こそ輝月に会うためにプールへと向かう――。
エピソード6
友だちじゃいられない
父親が仕事で不在の間、順番に幼なじみの家を周って夕食をごちそうになっている水帆。それぞれの家で楽しく過ごしているものの、輝月の家に行くことだけは避けていた。千夏からは、そんなことをしているとほかの女に取られるよと忠告されるが、輝月とは友達のままでいいのだと言う水帆。そして輝月の家を避けて訪れた深の家で、水帆は深から「友達やめよう」と言われてしまい――。
新福桜
浦和希
吉高志音
千葉翔也
猪股慧士
上村祐翔
山元隼一
村井雄