ある日、東方院行人は、父親とのケンカをキッカケに、勢いで家出をしてしまった。船に乗り込んだまでは良かったが、うっかり船から転落。100年に一度級の大嵐に遭い、数日間の漂流の末、ここ“藍蘭島”に辿り着いた。でも、この島、ちょっとヘン。…というのも、この藍蘭島は、女の子だけの島だった!! 行人を待ち受けていた、うらやましすぎる(?)運命。これは、島で唯一の少年のハプニングだらけの記録である。
エピソード1
ながされて、天国!?
父親とケンカしたことで家出をした少年、東方院行人。彼は沖縄行きの客船に乗り込むが、大嵐に遭い、船から転落してしまう。そのまま波に飲まれ、気を失った行人が流れ着いたのは藍蘭島という島だった。その島の少女すずに平手打ちや心臓マッサージ、さらには人工呼吸によって助けられた行人は、その後、長老オババの進言ですずの家で療養することに。そんなすずは、両親がいないため一人暮らしだという。突然始まった、女の子と二人きりの生活に困惑する行人。彼はもともと女の子が苦手なのだ。だが、すずは行人が入浴中、一緒に入ろうと裸で入ってきた…!
エピソード2
追いかけられて、婿殿
島から脱出できず、為す術がなくなった行人は、仕方なくすずの家で居候を始めた。今日も今日とて繰り広げられる、すずとあやねによる行人争奪戦に始まり、島の女の子たちみんなが行人を狙っている状況なのだ。彼女たちにより、安眠すらできない行人を見かねた島の長老オババは、彼の争奪戦に決着をつけるべく、「婿殿争奪おにごっこ大会」の開催を宣言する。その大会のルールは、島の西側のみを範囲として、夕陽が沈むまでの間に行人の体に触れれば勝者、というものだ。誰かの婿になれば、必ず尻に敷かれて自由がなくなる。そう思った行人は、誰にもつかまるまいと決意を固め、全速力で逃げ出したが…。
エピソード3
役立って、居候
行人は、いつも世話をしてくれているすずに恩返しをしようと、彼女の仕事を手伝うことにした。男としてのメンツがある行人は、女の子たちよりも頼もしいところを見せようと奮闘するが、なかなかうまくいかない。行人が家事でヘトヘトになったあとも、すずの仕事はまだ続く。早速、女の子たちから芋掘りを頼まれたすずと一緒に、行人も手伝うことになった。彼が、芋掘りは得意だと張り切る一方、すずは「行人だけでは絶対ムリ」だという。しかし、その言葉が行人の心に火をつけた。「絶対ムリだ」は、彼が嫌いな父親からよく聞かされていた言葉。それを聞いたが最後、行人はどんなに困難であろうと意地でもやり遂げようとするが…。
エピソード4
にげてのがれて、お姉様/おどろいて、悪霊
「にげてのがれて、お姉様」まちからあやねを見つけてくることを依頼されたすずは、張り切ってあやねを探しに出かける。なぜなら、あやねを見つければ、すずの大好物であるちづる特製豆大福を20個もらえるからだ。その後、豆大福ほしさに異様に殺気立ったすずによって、あやねはあっさりとおびき出されたが…。「おどろいて、悪霊」足を滑らせ崖から落ちてしまったすずは、ぶつかって地蔵を壊れてしまいひどくうろたえていた。なんでもその地蔵には100年前の悪霊が封印されているというのだ。だが、行人はお化けや幽霊を信じないタイプ。彼は怖がるすずをなだめ、不安を取り除こうとするが、彼女はただ怯えるばかりで…。
エピソード5
さがして、くまくま
藍蘭島の動物たちは、みんなちょっと変わっている。人間と会話が可能で、読み書きそろばんは基本だというのだ。そんな動物たちと一緒に生活している少女ゆきのは、葡萄狩りに行った際、同行していたはずの熊、くまくまとはぐれてしまう。そこでゆきのは、偶然出会った行人とすずに、くまくま捜索の協力を依頼。二手に分かれ、すずは動物たちと、そしてゆきのは行人とともに行動することに。なかなか見つからない状況に、ゆきのは心配になるばかり。そんなゆきのからくまくまの話を聞いた行人は、なんとしてもくまくまを見つけるべく、自作のくまくまの似顔絵を手に、動物たちに聞き込みを始めるが…。
エピソード6
あったかくって、温泉
藍蘭島で地震が相次ぐように起き、島中の風呂からお湯が出なくなった。そこで、すずたちはりんがつくったドラム缶風呂に入ることに。だが、ボタン一つでお湯が沸かせることが当たり前だった行人にとって、水を汲み、薪で火をおこすという過程は大きな手間だった。そのためか、彼は「風呂なんて毎日入らなくても」と思うが、女の子たちにとって風呂はとても大切。そんな彼女たちの困り果てた様子を見た行人は、一肌脱ごうと考えた。翌朝、行人は早速、岩山にある温泉採掘現場へと向かう。その途中で、現場へ向かっていたすずやりん、ゆきのたちと合流した彼は、やがて温泉井戸に到着。見ると井戸の底は、地震による土砂で埋まっていた…。
下野紘
堀江由衣
高橋美佳子
千葉紗子
白石涼子
伊藤静
長谷川静香
岡本英樹
森山敦
川崎とも子
池田慎一