フローネの一家は、スイスからオーストラリアへ行く途中、船が難破してどことも知れぬ無人島に流れ着きました。いつか帰れることを信じ、恐ろしいジャッカルを避けて木の上に家を作ったり、塩や砂糖を作ったりして、家族全員が力を合わせて無人島生活を続けます。 ある日、この島が火山島であることを知った一家は新たな漂流者モートンとタムタムと協力して帆船を作り、脱出を試みます。
エピソード1
一通の手紙
スイスのベルンに暮らす少女、フローネ。彼女の父、エルンストはベルンでも評判の医者である。ある日、フローネの家にオーストラリアから手紙が届いた。それは、医者が足りないオーストラリアにぜひ来て欲しいという友人からの連絡だった…。
エピソード2
旅立ち
すっかりオーストラリアに行く気になっているフローネは、友だちに話して回る。それがすぐに近所のうわさになってしまい、エルンストたちを驚かせる。フローネが言い回った事もあって、なしくずし的にオーストラリア行きが決まってしまった。
エピソード3
フローネの心変り
フローネたちは、いよいよオーストラリアへと旅立つ事になった。スイスに残るつもりだったフランツも一緒だ。遠ざかるアルプスを見ていると、フローネは急に寂しくなって歌を口ずさむ。すると、フローネに声をかける人物がいた。
エピソード4
オーストラリアめざして
いよいよ蒸気船ブラックバーンロック号に乗り、オーストラリアを目指す旅の本番だ。大きな船が珍しいフローネと弟のジャックは、早速船の中を見て回る。そんな中で事件が起きた。ジャックが拾った婦人の帽子が風で海に飛ばされてしまったのだ。
エピソード5
フローネ船長
船は赤道を越え、順調に海路を進んでいた。毎日が穏やかで、フローネたちは退屈しきっていた。そんな中、フランツが船長にある提案をした。船長はそれを受け、フローネに1日船長を頼む…。
エピソード6
こわい嵐
フローネが初めて南半球で迎えるクリスマス。キリスト誕生の劇が演じられて人々が盛り上がっていた時、天気が急に変わり、船は嵐に飲み込まれてしまった! 嵐は5日続いた。マストは折れ、機関室を海水が襲い、ついに船が傾き始めた…。
松尾佳子
黒田昌郎