八重樫太一たち5人の部員が所属する私立山星高校の文化研究部(=文研部)の部室は、その日もいつものように他愛のない会話で時間が過ぎていくはずだった。しかし前日の夜、桐山唯と青木義文の間で、お互いの体と人格が入れ替わっていたことが発覚する。2人からそのことを打ち明けられた太一、部長の永瀬伊織、副部長の稲葉姫子はにわかには信じられずにいたが、それから間もなく、今度は伊織と○○の体が入れ替わってしまって…!?
文研部の5人の間で、人格入れ替わりが次々と発生するようになった。唯と入れ替わった太一は身を隠すために女子トイレに駆け込むが、やましい目的ではないかと唯から疑われてしまう。そんな困った事態の連続に、困り果てる5人。そんな時、彼らの前に<ふうせんかずら>と名乗る存在が現れる。彼は、人格入れ替わりは自分が仕組んだことであると5人に告げる。
次第に人格入れ替わりに慣れてきた太一たちだが、それと同時にお互いの内面に気づき始める。ある日の放課後、これまで何度か唯と入れ替わった青木の指摘により、彼女のあるトラウマが露呈されてしまう。隠し続けてきた内心を知られた唯は激しく動揺し、部室を飛び出していく。唯の気持ちを察することができなかったと落胆する青木。一方、太一は唯をどうにかして救えないかと考える。
唯のトラウマ騒動が落ち着いたのも束の間、姫子が体調不良で倒れてしまう。心配する文研部の仲間たちに対し、大丈夫だと言い張る姫子。そして彼女は、唯を救おうとした太一の親切心をからかいながらも、伊織が抱えている悩みも太一が解決したらどうかと提案する。姫子に流されるまま、2人きりで話すことになった太一と伊織。わざと明るく振る舞いながらも、伊織は悩み事を語り始める。
昼休み、唯に対し自分の思いを改めて真正面から伝えた青木。2人の様子を太一、伊織、姫子は陰から見守っていた。そして放課後、文研部の部室にやってきた太一は、伊織と入れ替わったという姫子から「太一は伊織のことをどう思ってるんだ」と聞かれる。突然の問いで言葉に詰まりながらも、本心を正直に答える太一。彼にとって何気ない返事だったのだが、やがてそれがきっかけで思いがけない大事態へ発展してしまう!
奇妙な人格入れ替わり現象が落ち着いて3週間が経ち、太一たちは平和な毎日を送っていた。そんな中、ある日の部室で姫子が突然、服を脱ぎ出したかと思うと太一を押し倒してしまう。さらに普段の部員たちの性格から逸脱した、とんでもない行動が次々と起こるようになった文研部。それは、彼らの身にふりかかった新たな異常現象の始まりだった。
豊崎愛生
出演者
沢城みゆき
大沼心
監督