日本の犯罪史上に残る殺人逃亡犯福田和子。時効21日前まで逃げ続けた女。子ども4人を持つ母和子は、家族のため寝る間も惜しんで働いていた。忙しくも幸せな一家団欒の中心だった福田和子、だが彼女には家族の知らない裏の顔が。借金を重ねたあげく、ついには殺人を犯してしまう。警察の捜査が迫る中、福田は家族と別れて逃亡を決意。なぜ、逃げ続けたのか? 福田には絶対に捕まりたくない理由があった。
名前、経歴、様々な嘘をつき7つの顔を持つ女と呼ばれた福田和子。自らの「顔」も変えた。絶対に捕まりたくない…そこには10代で体験した壮絶な過去があった。一方、逃亡先でもなぜか「モテる」福田和子。潜伏先の金沢で1人の男と恋に落ちる。逃亡者でありながら母として募る息子への思い。ついには危険を犯し警察の捜査本部のある愛媛へ。そして、信じられない行動に出る。
全国指名手配中の逃亡犯でありながら、和菓子屋の内縁の妻として過ごす殺人犯福田和子。しかし「幸せな家族生活」もついに終わる。逃亡犯の嗅覚で間一髪、警察の捜査を逃れさらなる逃亡。ついには時効の年を迎える。逃亡中でも忘れた事はない子供達の事、欠かさない息子への連絡、潜伏先では、温かい交流もあった。一方、警察は逮捕への執念で懸賞金をかけて福田和子を追う。時効まで残り21日。疑われているとわかっていた店に福田はなぜ姿を現したのか? 人間 福田和子に迫る。
1980年代後半、バブル景気の一方で不思議な能力にのめり込む若者たちがいた。多くの人々の心の奥底にあった「人類滅亡」という不安の中現れたオウム真理教。のちに未曾有のテロ事件を起こし、世界を震撼させた科学兵器「サリン」を造ったのは不安にかられていた普通の男、土谷正実だった。土谷の入信から4か月、次第に家族と関係を断ちオウム真理教に出家してしまう子供たちを心配した親たちが動く。相談した先は坂本堤弁護士。のちに「オウム真理教被害者の会」会長となる永岡弘行さんらとオウムの違法行為を追及していく。しかしその存在は教団にとって邪魔だった。宗教的「救済」の名の下に坂本弁護士一家を殺害。オウムの暴走は加速してゆく。
坂本弁護士一家襲撃事件から数週間後、オウムの拉致を疑う同僚弁護士は捜索を始める。坂本弁護士一家行方不明事件の疑惑の中、オウムは衆議院選挙に出馬するも落選。これは国家による陰謀だと主張し、信者に反社会的精神を植え付けていった。一方、宗教弾圧に断固立ち向かうという思いで心酔していく土谷は出家。そして「自衛のため」と聞かされサリンを生成、松本サリン事件を起こす。
多くの死傷者を出した松本サリン事件は、世間ではオウム真理教と結びつかないまま時が経つ。オウムはVXガスという新たな化学兵器の製造に成功すると信者の脱会を目指し動く永岡親子を標的にVX襲撃事件を起こす。殺人をも宗教的意義として正当化し暴走、東京で拉致監禁事件を起こすとついに警視庁が動く。強制捜査を恐れたオウム真理教が起こした未曾有のテロ事件「地下鉄サリン事件」の真実とは?