望月奈雪 (小野花梨) は、高校生のときに洋食屋を営む父を亡くし、弟の陸 (岩瀬洋志) のことを最優先に生きてきた心優しい姉。ある日、交差点で信号待ちをしていた奈雪は、どこか不思議な空気をまとった青年･片岡朔弥 (宮世琉弥) が、横断歩道にふらりと歩き出し車と接触しそうになったところを助ける。しかし、何事もなかったように歩き出す朔弥。その様子を不思議に思っていると、陸が突然、朔弥を連れて帰ってくる。聞けば、亡くなった父のグラタンを食べたくてアメリカから帰国したといい、たまたま出くわした陸から奈雪が同じものを作れると聞きついてきたという。困惑する奈雪だったが、朔弥はそんなことお構いなし。一方陸は、自らを死神だと名乗り命の期限が見えると話す朔弥をにわかには信じられないものの、その言葉に興味を抱き…。

死神である朔弥 (宮世琉弥) から、奈雪 (小野花梨) がクリスマスに死ぬと教えられた陸 (岩瀬洋志) は、あまりのショックにオカルト好きの同級生･亀山宗佑 (森田甘路) に泣きつくが取り合ってもらえない。一方、奈雪が父のグラタンを再現できるまで望月家に居候すると宣言した朔弥は散歩中、『FORTUNA』で楽しそうに食事をする夫婦や親子の姿を窓越しに見ていると、社長の伊勢 (杉本哲太) に声をかけられる。それから数時間後、スーツに身を包んだ朔弥の姿が。店で話した朔弥のある言葉に興味を持った伊勢は、自らの相談役として会社に招いたのだ。そんななか、奈雪は和真 (曽田陵介) からクリスマス特別メニューの開発チームに誘われるが、これまで常に自分のことを後回しにしてきた奈雪は、自分が何をしたいのか分からず参加を迷って…。

朔弥 (宮世琉弥) の言葉に後押しされ、クリスマス特別メニューの開発チームに参加することになった奈雪 (小野花梨)。しかし、通常業務との兼務で連日激務に追われるように。その頃、陸 (岩瀬洋志) は奈雪の運命を変えようと必死で策を練るが、朔弥にはその気持ちが理解できない。翌日、伊勢 (杉本哲太) のデスクで、7年前に事故で亡くなったという長男の写真を見つけ、再び“家族”には特別な絆と感情があるのだと知るが、やはり理解するには及ばず伊勢に心ない一言を告げてしまう。そんななか、新メニューの開発チームではベテランシェフの太一 (廻飛呂男) が試作品を完成させていた。試食した一同は手応えを感じ、感激するが、材料が多いため予算的にはかなり厳しい。しかし、それを正直に言い出せない奈雪は…。

突然、「キスをしよう」と奈雪 (小野花梨) に迫る朔弥 (宮世琉弥) だったが、すんでのところで思いとどまる。奈雪はホッと胸をなでおろすがドキドキが止まらない。キスは幸せの味だと陸 (岩瀬洋志) から聞いた朔弥は、それを確かめようとしたのだ。幸せの味を知りたい朔弥は、会社で再び奈雪に迫るが全力で拒否されショックを受ける。さらに奈雪が和真 (曽田陵介) と親しげに話す姿を見て、胸がざわつき…。一方、奈雪は特別メニューの予算組みが行き詰まったことを和真に打ち明ける。再びアイディアを出し合い精いっぱい頑張るが、チーム内には2人の関係をやっかむメンバーが。朔弥も和真の隣で笑う奈雪を見て得体の知れない感情が湧き上がる。プレゼン当日、自信作を引っ提げて伊勢 (杉本哲太) たちや朔弥に特別メニューを試食してもらうが…。

朔弥 (宮世琉弥) の正体を密かに調べていた和真 (曽田陵介) は、嘘だらけの経歴を突きつけ、朔弥を問い詰める。伊勢 (杉本哲太) にも経歴詐称を訴えるが、意に介さない様子にがく然とする。一方、メニューを考え直すことになった開発チームは改善案に行き詰まってしまう。そんな状況を打破しようと、和真は他店へリサーチに行くことを提案。当日、同行者が急きょ別行動することになり、奈雪 (小野花梨) と和真はデートのような状況に…。奈雪は食事を楽しむ傍ら、仕事に対して真摯に向き合う和真の姿勢や優しさにも触れ、昔から変わらない一面に心が温まる。メニュー案につながる一筋の光を見い出した和真は、奈雪をある場所へと誘い…。その頃、1人家に残された朔弥は陸からの電話で、奈雪が和真と2人でいることを知り、家を飛び出して…。

和真 (曽田陵介) が自分のことを好きだと知り奈雪 (小野花梨) は驚くが、頭の中は朔弥 (宮世琉弥) のことでいっぱい。一方で、思わせぶりな態度をとる朔弥の気持ちが理解できず、朔弥を突き放してしまう。開発チームでは、和真がメンバーに思い出の味を聞いていた。奈雪の思い出の味は、亡き父･祥平 (古河耕史) のグラタン。『FORTUNA』立ち上げ当初からの人気メニューで、伊勢 (杉本哲太) にも特別な思い入れがあると聞いた和真は特別メニューに入れたいと考える。そんななか、これ以上奈雪を傷つけたくない朔弥は、ある人物のもとへ。朔弥から別の家に泊まると言われた奈雪はショックを受け泣いてしまう。そんな奈雪の姿を見た和真は、「奈雪が好きです」と朔弥に宣戦布告。奈雪が自分のせいで泣いていたことを知った朔弥は…。