うつ状態に陥ったアリエルは結婚生活を破綻から救いたいと願っているが、妻のイザベルから別の人と付き合っていることを明かされる。妻の秘密の恋人は、彼女と同じジムに通うビクトルだとアリエルは考える。ゴーストライターとして働く出版社では、友人であり上司でもあるダビデから、メディアに媚びる卑劣な弁護士、アウグスト・ブリガンティの自伝を執筆するプロジェクトを任される。饒舌なブリガンティとの打ち合わせの後、アリエル、デヴィッド、ブリガンティはフラメンコを観に行く。そこで、アリエルはフラメンコ・ダンサーのコンチャに夢中になるのだった。だが、コンチャの背後には、性質の悪い元カレ、ジョナタンと保守的なロマニ族の一家が控えていた。アリエルは最終的に、元妻の新しい恋人がビクトルではなく、ジムのヨガ・インストラクター、ルドミラであることを知る。

アリエルはガサツで年老いた母、ロベルタと同居を始める。徐々に元気を取り戻したアリエルは、ダビデの助言に従い、頭をクリアにするためにウルグアイへの旅行を計画する。その場の勢いでコンチャを旅に誘うアリエル。驚いたことに、彼女はその誘いを受け入れる。元カレから離れるためだという。アリエルとコンチャは宿泊先のAirbnbに到着する。近くには、アリエルが詩を朗読することになっている店があった。朗読は成功し、アリエルはお祝いを口実に暴食し、ブリガンティから渡されたバイアグラまで飲んでしまう。コンチャも酒を飲みすぎ、2人はワイルドなセックスを楽しむ。しかしその直後、胸をぎゅっと押さえたアリエルは、かろうじて「心臓発作」とだけつぶやくのだった。

アリエルは心臓発作で一命を取り留めるが、数日間は経過観察が必要となる。アリエルの入院中、ハビエルとアレハンドラのところに無償で滞在していたコンチャだが、突然、姿を消す。一方、アリエルは寝たきりの状態にもかかわらず、ダビデからブリガンティの本を仕上げるようプレッシャーをかけられる。退院後、アリエルはアレハンドラとハビエルのゲストハウスのレビューを依頼される。「わたしの命を救った、天から遣わされた天使」というレビューの一節はあっという間にネットで拡散され、やがてTEDトーク中のジョー・ゲビアに届く。ジョーはハビエルとアレハンドラ夫妻にメッセージを送り、滞在を予約する。

伝統的なスペインのロマニ族の家庭に生まれたコンチャは、物心ついて以来、国際的なフラメンコ・ダンサーの育成で有名なマドリードのアントン・マルティン市場にある厳しい名門学校で、フラメンコを踊り続けてきた。彼女の叔父である "家長 “は、コンチャの父親が亡くなる前に、姪をスターに育て上げると約束していた。20歳になる頃には、コンチャはジョナタンとの結婚を迫られるようになった。だが、コンチャは、押しつけられてきた厳格なロマニ族のルールから逃れたい一心で、ブエノスアイレスに居を移す。それからしばらくして、体調を崩したコンチャは妊娠検査を受ける。だが、彼女が寝たのはたった一人、彼女をウルグアイへと誘ったぽっちゃりした詩人だけだった。

アリエルが執筆したブリガンティの本は成功をおさめる。アリエルは、失恋の傷を詩で表現する。ある日、突然、コンチャから電話がかかってきて、許してほしい、会いたいと言われたアリエルは、またウルグアイに一緒に行かないかと彼女を誘う。ハビエルとアレハンドラへの借金を清算するための旅だ。だが、葛藤するコンチャは待ち合わせに現れなかった。ハビエルとアレハンドラに再会したアリエルは、彼らがジョー・ゲビアに会ったことを知る。ジョーはハビエルのアプリのプロジェクトへの資金提供を申し出た。この出来事に触発されたアリエルは『人生最高の心臓発作』という題の次の物語の執筆に取りかかる。