他人に成り済ましをされた青年が、他人に寄生する不法滞在者“ヒル”の存在を知り、彼らに果敢に立ち向かっていく。その中で、なぜ、ヒルたちが生まれてしまったのか。なぜ、彼らは社会から落ちこぼれてしまったのかを知り、彼自身もまた人としての本当の愛情に気付き、心の機微を取り戻していく様を描いていく。他人に寄生して生きる者たちの運命と格差社会の闇を描く社会派復讐サスペンス。
エピソード1
第1話
友人もいない孤独な日々を送る四宮勇気 (赤楚衛二) は、ある日バイトから帰ると、腹をナイフで刺された見知らぬ男、ヨビ (栁俊太郎) と部屋で遭遇する。ヨビは刑事に、自分が“四宮勇気”だと名乗り、ユウキに刺されたと嘘の供述。咄嗟に逃げ出したユウキは一瞬にして逃亡犯となってしまう。その時彼に手を差し伸べた謎の女性・ゾーカ (吉川愛) は、ヨビはユウキに寄生して暮らしていた『ヒル』なのだと告げる…。
エピソード2
第2話
刑事の鈴木 (小西真奈美) と村尾 (利重剛) はユウキを追う中で、彼が本物の四宮勇気なのではと密かに疑い始める。一方、ヨビの使者であるミロ (松澤匠) に突如襲われるユウキとゾーカ。命からがら逃げ出すと、ゾーカは「父親を殺したヨビへの復讐を手伝ってほしい」とユウキに交渉するのだった。ユウキは戸惑いながらも“四宮勇気”を取り戻せるならと協力することに決める。しかし、二人の行動はヨビたちに先読みされていて…。
エピソード3
第3話
「ゾーカを殺したかもしれない」と笑うチロル (岩永洋昭) に、怒りを覚えるユウキ。車から投げ出されるも、目の前で自宅のアパートを燃やされ、帰る場所を失ってしまう。ユウキはゾーカから貰った“ヒル”の部屋のリストを使い、警察に追われながらも生き延びる。ゾーカを探しに廃工場に戻るが、そこにはヨビの手下・マジメ (草野イニ) が待ち受けていた。追い詰められたその時、目の前にヒル狩りのカラ (坂口健太郎) が現れ…。
エピソード4
第4話
チロルに乱暴されながらも、400万円と命を引き換えに取引をし、ゾーカは生き長らえていた。要求をのんだチロルはヨビたちをも騙し、彼女と一緒に消えたのだった。チロルに連れられ、ゾーカと監禁場所で再会するユウキだったが、喜びも束の間、人質に取られたゾーカを救うためタイムリミットが迫るなか隠された現金を探しに向かう。父を殺され、乱暴までされたボロボロのゾーカの悲しみを汲み取り、次第に二人の仲は深まっていく…。
エピソード5
第5話
ユウキの協力でチロルを逮捕できた鈴木と村尾。チロルから、ヨビとカラが連続絞殺事件に関与している可能性があることを聞き出す。その夜、村尾が背後に気配を感じるとそこにはヨビの姿が…。そして鈴木の前にはカラが現れる。一方ユウキとゾーカは寄生先の部屋で朝食をとり、束の間の何気ない日常を過ごす。ゾーカが再びヨビへの復讐を告げると、ユウキは「二人で殺そう」とゾーカと2人で生きていくことを決意するが…。
エピソード6
最終話
「ヨビを殺すのはやめた」という置手紙を残し、ユウキの前から姿を消したゾーカ。ユウキを差し出す代わりに自分の命を保障するようミロに罠を仕掛け、ヨビを一人で殺そうとしていた。それに気づいたユウキはゾーカを助けに走り出す。それぞれの思いが交錯する中、4人は導かれるようにある場所へ集結する…。返り討ちにあったその時、かつてヨビをヒルの世界へ導いたカラが現われ、ヨビの刃を身体で受け止める――。
赤楚衛二
坂口健太郎
吉川愛
飯豊まりえ
柳俊太郎
板垣瑞生
鈴木浩介
青島武