この旅行は、離婚へのカウントダウン。 「ラスト・ハネムーン」を過ごすため、韓国・ソウルを訪れた伊坂夫妻。美しい街並を散策するも、すっかり冷め切った夫婦間、会話もぎこちない。ソルロンタンの店を探す2人だったが、閉店してしまったのか、見当たらない。店にこだわる久美子と、その気のない康平。 お互い、気持ちがすれ違ったまま迎えた旅行初日の夜。 康平は、宿泊先「シェラトン・グランデ・ウォーカーヒル」のカジノで、物想いにふける。

「ラスト・ハネムーン」2日目。 街中に出た伊坂夫妻だったが、距離感は相変わらず。ふとした瞬間に写真を撮ろうとした康平を、久美子は拒否する。そんな中、似顔画を描くという露天商が2人を呼び止める。久美子が商品を見る間、物思いにふける康平。 カニ料理を食べ、ようやく和みはじめた2人の空気だったが、ホテルに怪しい女の影が。それは、康平の不倫相手、真里だった―。 夜、再びカジノを訪れた康平は、ルーレットにその運命を委ねる。

「ラスト・ハネムーン」3日目。 この日は、ホテルの部屋で朝食をとった伊坂夫婦。 「笑って楽しみたいの。最後だから、全力で」と、久美子は康平に言う。 前夜、真里の部屋を訪れた康平は、帰国を迫っていた。「最後の時を、妻ときちんと過ごしたい」と。 昼、サンチョンドンを訪れた2人。 長い坂で息があがる康平を、久美子が助ける。 そんなちょっとした触れ合いすらも、この夫婦にとっては久しぶりのことだったのだ。

「ラスト・ハネムーン」も、帰国前日の4日目。 茶屋で、康平は「一緒に行ってほしい所がある」と切り出す。そこは、「シェラトン・グランデ・ウォーカーヒル」併設のカジノ。久美子にとっては、初のカジノである。 慣れた手つきで、久美子に賭け方のルールなどを教える康平。帰国前夜、この旅行中で最も2人の距離が縮まったかもしれない瞬間だった。 深夜、もう一度カジノを訪れた康平。ある選択を賭けて、ルーレットに挑む。

「ラスト・ハネムーン」最終日。 ホテルをチェックアウトした伊坂夫妻。離婚の事について、切り出そうとする康平。 そこへ、眦を決した真里が現れ、離婚届を久美子に突きつける。 動揺を隠せない康平と、淡々と署名し、捺印しようとする久美子。 思わず康平は手を伸ばし、離婚届を破り捨てようとする。 「離婚はしない！ ルーレットの神様が、そうしろって。」 唖然とする久美子・真里。次の瞬間、久美子の怒りが爆発し、そして驚愕の大どんでん返しが―。

2年前、夫・康平（風間トオル）の不倫が原因で離婚を決断した久美子（鶴田真由）。最後の願いは、行けなかった新婚旅行の代わりにもう一度韓国へ旅行することだった。旅先での色々な出来事を経て、康平は久美子と離婚しないことを決意したのだった。それから2年、まともに話もしてくれなくなった久美子。そんな久美子の心を取り戻すべく、再度韓国旅行へと訪れた2人。久美子を笑顔にしようと意気込む康平であったが、チェックインしているとそこには康平の不倫相手だった真里（鯉迫ちほ）の姿が！？なんと真里はあれから韓国に留学し、ホテルで働いていたのだった。