刑事の水沼と、精神科医の上条、水沼の妹で司法書士事務所に勤める理恵は、2億円の借金を抱えていた。3人は手を組み、不正を働いて大金を手に入れた連中から金を奪い取り、借金返済に充てることに。彼らが目をつけた最初のターゲットは、社会保険庁と癒着している猪熊不動産。猪熊が社会保険庁に売りつけるために地上げした熱海の土地は、景気悪化の影響で買い手がなくなっていた。

警視庁監察官の越川は、水沼刑事の不審な行動に目をつけていた。猪熊不動産から3億円を奪い取らなければならない水沼は、越川に気づかれぬように作戦実行に移る。水沼は考古学者に扮して、熱海の土地に遺跡が埋まっている可能性を示唆する。遺跡発掘のために熱海の土地が凍結物件になってしまうことを恐れた猪熊は、一刻も早く買い手を見つけたいと焦り始める。そんな矢先、越川に思わぬ情報が流れ込む。

借金返済まで残り10時間、と返済期限が迫る。猪熊不動産に最終決着をつけに向かう水沼を、越川監察官が尾行していた。水沼は身動きが取れなくなってしまうが、理恵の助けによって尾行から逃れることに成功する。そして再び考古学者に扮し、猪熊不動産に乗り込んだ水沼は、熱海の土地から縄文土器が発見されたのでマスコミに発表するという嘘をついて、猪熊たちを慌てさせる。焦る猪熊に、次は上条がある作戦を仕掛け…。

借金返済まで残り20日。猪熊はだまされたことに憤慨し、復讐のために雇った侠勇会に理恵を誘拐させる。水沼が監禁現場に刑事として現れたことで難を逃れたが、拷問を受けた篠原が理恵たち3人の情報を漏らし、水沼たちは侠勇会に追われる身となってしまう。そんな中、新たなターゲットとなったのは、宝石収集が趣味の元社保庁の官僚・磯村。水沼は、「フランスのブルーダイヤの盗難説」を使って罠を仕掛けることにするが…。

磯村をだますために最も重要な商談の日に、水沼は監察官の越川に連れ去られてしまう。磯村は商談がなくなったことで、ブルーダイヤが偽物だと疑い始めたので、水沼たちは作戦を変更することに。一方、最初のターゲットであった猪熊邦夫の義父・衆議院議員の猪熊善三から越川に対し、今回の詐欺事件を内密に調査してほしい、という連絡が入る。国会議員と侠勇会の2大勢力から目をつけられた水沼たちは…。

磯村とブルーダイヤの取引をする直前に、理恵が侠勇会に再び連れ去られてしまう。会長の徳井に仲間の水沼を呼び出すように脅された理恵は、仕方なく水沼に電話をかける。そして水沼は、理恵からのSOSの電話を受け、侠勇会が待ち受けるトンネルへと向かう。彼は警察手帳をかざし、理恵を逮捕しに来たという嘘をつきその場を逃れるが、侠勇会の面々は、またもや刑事が登場したことに疑問を抱き始め…。