吸血姫美夕

ペットの爬虫類と暮らす女教師･柳原麻己子は、変死した上村よう子に万引きを目撃され脅されていた。苦悩が頂点に達した時、巨大化した爬虫類が襲い掛かり、そこへはぐれ神魔を闇へ返す“監視者”の美夕が現れる。

地下鉄内で若い女が次々と行方不明になる事件が発生。同級生の千里に誘われて繁華街へウインドウショッピングに出掛けた美夕は、その帰りに神魔と思しき青年を見掛け、自らをおとりにして誘い出す。

アフリカ土産の仮面が、浩市に悪夢を見せて彼を襲う。由香利たちと共に浩市の下を訪ねた美夕は、仮面がかつてラヴァが対決した神魔であることを知る。ラヴァは過去の遺恨に決着をつけるため、仮面に再戦を挑む。

昭和初期の話。一軒家に泊まった美夕はそこで巡礼の親子と出会う。親子は帰って来た者がいないと言う山へ登っていくが、幼い娘の消息が気になる美夕は、美夕を敵視している雪女･冷羽と共にその後を追う。

大学の上映会に赴いた美夕と千里たちは、年老いた助教授と出会い、彼が学生時代に作った古い8ミリ映画を観る。助教授が映画のヒロインに今でも恋していると聞いた千里たちは、ヒロイン役の女性の消息を追うが…。

墓地からの帰り、いたずら心でタクシーの運転手を怯えさせた美夕。ほんの出来心だったが、いつしか運転手が血を吸われて殺されたという噂になって広がってしまう。真相を追う美夕の前に、意外な敵が立ちふさがる。