大手広告代理店勤務の主人公・山田羽仁男(中村蒼)は、お金にも女性にも何不自由ない生活を送っていた。 誰もが羨む生活を送る羽仁男だったが、いつもどこか満たされないでいた。 そんな羽仁男は、自分の人生の行末を悟ってしまい、自殺をはかるが失敗。。 そこで始めたのが、“命を売ること”。 記念すべき最初の客・岸宗一郎(田中泯)の依頼は、「裏社会の男と不倫する、自分の若き妻と関係を持ち、その愛人に見つかって一緒に殺されて欲しい」という奇妙なもの。 その依頼が、最初で最後の依頼となるはずだったが、皮肉にも羽仁男は生き延びてしまう。。。

羽仁男(中村蒼)の元を訪れた３人目の客は、以前病院で出会った看護師の木島由紀(谷村美月)だった。 依頼は、女医の城山愛理(壇蜜)を失墜させるために、彼女の医療ミスで死んでくれというもの。 由紀の話によると、表向き評判のいい女医は、実は患者のことは実績作りの道具としか思っておらず、むやみやたらに患者に手術をすすめているらしい。さらに彼女の医療ミスは上司が黙認することにより表沙汰になっていないという。 病院のため、患者のために女医の悪事を暴きたいという由紀の依頼を受けて、入院することになる羽仁男。 まずは女医の病院での評判を落とそうとする羽仁男と由紀だったが、一筋縄ではいかず苦戦する。 自暴自棄になった羽仁男は女医と関係を持ってしまい、それを知った由紀も嫉妬して羽仁男と関係を持つ。 そして、手術の日となり、由紀は羽仁男を「さよなら」と送り出した。 由紀は女医の医療ミスに見せかけて、羽仁男が死亡するよう細工する計画をしていた。 しかし、直前で由紀が思いとどまり、羽仁男はまた死ぬことができなくて…。

５回目の依頼でも死ぬことに失敗した羽仁男(中村蒼)は、衝動的に橋から飛び降りようするが、ある女(大地真央)に引き止められる。 その女は、かつてメディアで活躍していた占い師・結城みさとだった。 みさとはもう一度占い師として返り咲くために、羽仁男に自分の予言通りに川に沈んで死んでほしいという。 その予言は「冬の川で、赤いシャツを着た、右腕に三日月の傷のある者が川に沈む」といいうものだった。 早速、川に沈んで死のうとする羽仁男を引き止めるみさと。一流の預言者は、死人の背景まで言い当てるのだといって、羽仁男が死ぬまでの過程をドラマチックに演出しようとする。 苦労の末、羽仁男の腕にくっきりと三日月型の傷をつけることができ、いよいよ羽仁男とみさとは計画を実行しようとする。 ところが、川辺でみさとが羽仁男の首を絞めようと手をかけたところで、近くにいた若者たちが携帯で動画を撮影していた。殺害しようとした様子が映りこんだかもしれないと、携帯を奪い取ろうとするみさと。 もみ合っているうちに、若者が持っていたナイフがみさとの胸に突き刺さり…