夜の闇に紛れ、悪人たちを鮮やかに仕留める主水たち。ところがその現場を、偶然通り掛かった少年・西順之助に目撃されてしまう。ひとまず順之助を捕えた主水らだが、やはり若者を殺すのはどうにも寝覚めが悪い。主水は、ひとまず順之助を解放するが……。
両替商・分銅屋の奥女中・お袖は、相場師の与吉に騙されて五百両を貢ぎ、お縄になった。与吉は死罪、お袖は処払いの裁きを受けたが、彼女は己の恥を売り物にして湯女風呂勤めを始め、大評判に。与吉の女房・お力は、夫に恥を上塗りするお袖へ怒りを募らせる。
少年の変死事件が相次ぐ中、主水の家に「秘密をばらされたくなければ百両用意せよ」という脅迫状が。調査を開始した主水は、美少年を使った強請り一味が暗躍していることを知る。しかしその頃、順之助の同級生・周平に一味の魔の手が伸びようとしていた。
加代は、幼なじみのおかよと偶然再会。彼女は旗本の次男坊・新二郎と恋仲で、近々所帯を持つと嬉しそうに語る。ところがその直後おかよの家から火が出て、彼女は焼死してしまう。この火事に疑念を抱いた加代は、新二郎に縁談が持ち上がっていることを知り……。
御公儀御鏡師・矢野道斎の妻・お銀は、夫の弟子・道有と不義密通の関係にあった。一方作事方の役人・木田と河野は、賄賂の増額を道斎に要求するも、断られていた。道斎が邪魔なこの四者は結託し、偶然見つけた夢遊病の職人・秀を操り、殺させようと画策する。
捕縛術指南の実験台に奉行所へ連れて来られた女囚・お咲を、主水が女牢まで護送することに。ところが道中で、お咲は具合を悪くしてしまう。偶然通り掛かったおりくはお咲を介抱し、彼女が妊娠していることに気付く。だがお咲は、五年前から男子禁制の女牢にいるのだ。