荒巻義雄の人気同名小説をアニメ化したOVAで、「紺碧の艦隊」と同様の世界観を持つ作品。
EPISODE 1
超戦艦日本武尊出撃
運命の開戦から4年目の“照和”20年、“後世”世界ではいまだ大戦終息への道程は遠かった。紺碧艦隊の存在は米国を牽制するのに充分な抑止力を発揮していたが、世界制覇を目論むヒトラーの台頭を許してしまった欧州は、第三帝国に蹂躙され、混迷の度合を一層深めつつあった。窮地に追い込まれていた英国と単独講和を果たしていた日本は、8月15日、後世日本が誇る最強不沈戦艦「日本武尊」を旗艦とした、40隻からなる旭日艦隊を援英派遣軍として出撃させた。大西洋には強敵「U-ボート」がその強靭な牙を剥いて待ち構えていた。そして、喜望峰沖で遂に日独の初海戦が行われたのである。
EPISODE 2
日本武尊対ビスマルクII世
喜望峰沖において独海軍の潜水艦隊を撃破した旭日艦隊は、次に独軍のアフリカ侵攻を阻止するためジブラルタル海峡基地に奇襲をかけ、独装甲空母「グラーフ・ツェッペリン」を撃沈、遂に独海軍の誇る高速戦艦「ビスマルクⅡ世」を出港させることに成功した。ヒトラーが、自ら発案した長距離砲「ゲルマン砲」の試射に立ち会い、世界制覇の夢の実現を確信していた頃、その確信を打ち破るべく、「日本武尊」が戦闘に入ろうとしていた。それも、旭日艦隊司令長官・大石蔵良の招待でやって来たジャーナリスト達の目の前で・・・・・・。まずは、独巡洋戦艦「シャルンホルスト」が日本武尊へと迫る!
EPISODE 3
巨砲鳴動ジブラルタル
旭日艦隊旗艦「日本武尊」には、建造時に試験用に作られた原寸大の同型艦が存在した。木製戦艦「八咫烏」である。既に使い道のなくなったはずのこの木造艦に奇想天外な任務を与えることを思いついた大石は、「八咫烏」を大西洋に呼び寄せた。指揮を執る海野大佐に、大石が聞かせた作戦は、その名も心臓作戦。「八咫烏」は、旭日艦隊本隊とは別行動の前衛遊撃艦隊に随行し、ジブラルタル要塞の攻略に向かう。これ見よがしの行動は、大石の立てた陽動作戦だった。大石の思惑通り、ドイツ第三帝国が守りを固める要塞内で、巨砲「ヘラクレス」が一斉に「八咫烏」に狙いを定める!
EPISODE 4
独逸本土空襲
照和21年2月、旭日艦隊の前衛遊撃艦隊はジブラルタル要塞の陥落に成功したが、それは心臓作戦のほんの序章に過ぎなかった。旭日艦隊本隊は、第三帝国の中枢部に直接打撃を与えるべく荒天の北海を南下していた。それを察知したヒトラーは、全天候型高速長距離機「ホルス16」を出撃させる。前世では設計のみで実戦投入されなかったが、後世においてはそれを遥かに凌駕する性能を持って試作量産に入った第三帝国の超秘密兵器である。恐るべきスピードで襲いかかる「ホルス16」に、「日本武尊」も主砲を向けた。日独の新兵器の激突、大西洋の海上に生き残るのは果たしてどちらか・・・・・・?
EPISODE 5
ゲルマン砲台殲滅戦
心臓作戦が開始され、旭日艦隊と英国空軍の合同爆撃機隊が、ドイツ本国のベルリンを空襲した。総統官邸の爆撃にも成功するが、ヒトラーは一命をとりとめた。その官邸の消火作業中、消防士・ノイマンはヒトラーの自室で戦慄の秘密文書を目撃してしまう・・・・・・。一方、怒りに燃えるヒトラーは、ドーバー沖に日本の超戦艦がいるとして、空軍に出撃を命じた。だが、そこにいたのは日本武尊ではなく、大石の秘策によって派遣されていた囮の木製戦艦「八咫烏」であった!空軍機の爆撃にも沈まない「八咫烏」に業を煮やしたヒトラーは、ドイツ軍の切り札である「ゲルマン砲」での砲撃を命じた。
EPISODE 6
超飛行艇白鳳
照和22年が明けても、英国を狙うドイツ第三帝国の勢いは衰えを見せない。心臓作戦により被った大きな打撃からの立て直しには腐心したものの、ドイツ軍の英本土侵攻作戦発動の時は刻一刻と迫っていた。風前の灯火の英国から科学者たちを亡命させることが決定し、後世日本は日英の技術力の粋を集めて開発された世界最大の巨大輸送飛行艇「白鳳」を派遣する。空中給油を繰り返しつつ、北極海上空を通過して目的地であるネス湖へ。ここで大石は、ある人物と秘密裏に会見した。亡命者たちを乗せ、独機、米機が跋扈する危険空域を再び飛行する「白鳳」に、接近しつつある機影があった・・・・・・!