ごくありふれたサラリーマンの主人公が、仕事や恋愛などに大きな挫折感を味わいながら、風変わりな老婆との奇しき出会いによって、かつての生き生きした人間性を取り戻していく青春コメディ。
エピソード1
忍ぶれど...
加茂忍は女性下着メーカー・プリンセス社の宣伝部員。ある日、忍は近くの公園で倒れている老婆を発見し介抱。だが京都の貴族を先祖にもつというこの老婆・伊集院綾乃は、万引き癖があるうえ無類の酒好き。面倒を避けようと忍は新幹線の切符を与え京都へ帰そうとするが...。
エピソード2
働けど...
綾乃が下宿に居座ってしまい、忍は住み込みの家政婦の口を探してやることに。一方、プリンセス社では、女性社員に命じて新製品のボディスーツの着心地をテストしようとしたことでひと悶着。そんななか、料理・洗濯・掃除が得意という売り込みが功を奏し、綾乃の家政婦の口が決まるが...。
エピソード3
想わねど...
忍の高校時代の後輩で、現在は上司である榎本一光が妙子を焼き鳥店へ誘い、忍の人の良さをほめあげる。そのうえ、忍と妙子が婚約中とも知らずに交際を勧めてくる。一光がなぜ2人をくっつけたがるのか不思議だ。一方、綾乃はせっかく見つかった家政婦の口も盗み癖が災いしてクビになる。
エピソード4
笛吹けど...
自由奔放な綾乃に、忍の我慢もすでに限界に達し、妙子に借金して住まいを探してやることに。ところが綾乃には、家賃を滞納したため追い出されたアパートがちゃんとあるという。そのアパートを訪ねる途中のバスの中で、忍は奇妙な女の子とばったり。なんと、綾乃の孫娘・渚だった...。
エピソード5
信ずれど...
渚は、祖母の綾乃に輪をかけたヘンテコ娘。何でも拾い集めるのが趣味だ。死んだ母のヘソクリを綾乃に渡すため京都から来たのだが、50万もの大金をポケットに入れて銭湯へ出かけ、盗まれてしまう。ところがその犯人は綾乃だった。そして綾乃は飲食店で豪遊し帰る途中、何者かに襲われる。
エピソード6
君待てど...
プリンセス社でモデル・ショップを新築することになり、飾りつけと宣伝プランを忍が担当することに。さらに出版社から、忍の童話集を出版したいという申し出が。そんななか、渚が職を見つけたはいいがそれが風俗店と分かり、忍は後始末に追われてモデル・ショップの仕事を怠ってしまう。