「沖縄戦記」と書かれた2冊の手記。記したのは岩崎命吉。1943年から敗戦に至るまで日本放送協会・沖縄放送局長だった。日本軍に協力を求められ変容していく放送局。8人の職員が命を落とした。岩崎は「人生における最大の苦難と試練とを与えられた沖縄戦」として、みずからを「馬鹿者」と自省していた。放送局は戦争をどう伝え、どんな運命をたどったのか。いまも戦争が続く時代、メディアの役割とは何なのか、照射する。[NARR](C)NHK