エピソード2
話 白日の鴉2
話: 武蔵野中央署羽野駅前交番に勤務する警察官・新田真人(伊藤淳史)は、ある日、大金を引き下ろそうとしていた老婆を発見する。息子が会社の金を使い込み、200万円が必要だという老婆の様子から「オレオレ詐欺」を疑った新田は、先輩の石亀(斉藤暁)と協力し、「受け子」として金を受け取りに来た大学生・立花康平(佐藤寛太)を逮捕する。康平は、病気の母との生活を支えるため、見知らぬ女性から持ちかけられたバイトを安易に引き受けてしまったと話す。犯罪の意識はなくとも、犯罪は犯罪。新田は康平の弁護を五味陣介(寺尾聰)に依頼する。事件は一旦落ち着いたかに見えたが、新たな「オレオレ詐欺」の被害が発生し、被害者が自殺してしまう。新田は保釈された康平と共に個人的に捜査を開始する。 2年前、康平の父は不動産会社に騙され自死していた。事件の話を聞き、なかなか動かない警察へ憤る康平は、ある決意を胸にキャバクラに向かい、閉店後に店を出たミカコを追う。翌朝、廃工場の中で女性の殺害死体が発見され、殺人の容疑者として康平が確保される。 新田は、詐欺グループの摘発につながるのではと、独自に調べ始めるが、すぐに勝手な捜査がバレて釘を刺される。しかし、新田は五味と共に密かに振り込め詐欺の黒幕を追い続ける。 康平をオレオレ詐欺に誘った女性は、新田の恋人である理奈(福田沙紀)の高校時代の同級生、町田ミカコ(堀田茜)だった。ミカコはキャバクラの店長である荒山を脅し、詐欺の話を門脇(谷田歩)と進めていた。 店長は振り込め詐欺グループのメンバーで、ミカコは彼とグループの人間との会話をスマホで録音し、1000万円を要求。結果、店長はミカコを拉致して殺害する。拉致されるところを目撃した康平は車を追いかけるが、見つかってしまい、ミカコ殺害の罪を被せられて逮捕されてしまう。しかし、店長の車の中からミカコの毛髪が見つかり、店長は逮捕される。殺害は詐欺仲間の貴金属ディーラー門脇に指示されたと自白するが、証拠がない。ミカコの部屋からSDカードが見つかり、門脇と店長の会話が録音されていたことで、門脇も逮捕される。 捕まった門脇は、金主が不動産会社社長の龍野真一(要潤)だと自供する。龍野は2年前、康平の父親の経営していたアパートを乗っ取った会社の社長で、父親を自殺に追いやった人物だった。新田は、3年前に龍野に雇われて康平の父親を追いつめた連中を見つけ出し、証拠を手に入れたことで龍野も逮捕される。 康平は懲役2年、執行猶予4年の判決を受ける。