竹富島の施設で育ち民宿で働いていた波流(中谷美紀)は､養母の死をきっかけに上京する事を決意する｡幼い頃兄のように慕っていた涼(竹野内豊)との再会を夢見て東京に旅立った彼女は､羽田に到着した早々風俗スカウトマン･慶治(杉本哲太)に巧みに誘われマンションの一室に連れ込まれてしまう。

涼(竹野内豊)は波流(中谷美紀)の屋台を守ろうとして暴力団と殴り合いになり､警察に連行される｡そして自分のせいで危害が及ぶことを恐れた涼は､釈放後波流を避け始める｡さらに､自分の力で沖縄料理店"サザンクロス"の経営を始めた波流の保証人となった弁護士の愁一(深沢邦之)からも「店には顔を出すな」と釘をさされてしまう｡

竹富島から送られてきた波流(中谷美紀)の戸籍謄本を偶然見てしまった夏見(加藤あい)は､ある疑問を抱く｡夏見から謄本を見せられた涼(竹野内豊)も驚愕､父親の名前が涼の父と同じだったのだ｡夏見の手前一笑に付すが､大きなショックを受ける涼｡真相を確かめるため､両親をよく知る刑事･坂東(伊武雅刀)の元を訪ねた涼は､衝撃の事実を知らされる｡

バイクの引ったくりに遭い､意識を失いながらも涼(竹野内豊)への手紙を抱きしめていた波流(中谷美紀)｡そこには「愛している」と涼への思いが綴られていた｡病院で意識を回復させた波流に､涼も「同じ事言うつもりだった」と伝え､2人は最初で最後の愛の告白をする｡涼と波流は想いを引きずりながら､兄妹として生きていく道を選ぶ｡その頃､夏見(加藤あい)はハリウッド映画の1次審査に通過､大きなチャンスが巡ってきていた｡