臨床犯罪学者 火村英生の推理 2019

兵庫、大阪で連続殺人事件が発生。地名と被害者のイニシャルをアルファベット順に揃えた連続殺人が、アガサ･クリスティの古典的名作ミステリー「ABC殺人事件」の模倣だと社会は震撼。しかも「ABCキラー」と名乗る犯人から、警察と火村英生 (斎藤工) 宛てに挑戦状まで届く。捜査を開始した火村と有栖川有栖 (アリス･窪田正孝) の前に、新聞記者･因幡丈一郎 (佐藤隆太) が現れ、火村を挑発。そして、被害者2人の“接点”が「シャングリラ十字軍」―火村と因縁の関係にあり、消息不明の諸星沙奈絵 (長谷川京子) が率いる過激派テロ集団―と伝える。さらに貴島朱美 (山本美月) に対しても、容赦のない叱責を浴びせ…。そんな中、京都でCの殺人が発生。被害者の元妻･花井唯子 (高橋メアリージュン) は、アリスの大ファンだと公言し…。

大ヒットホラー小説作家･白布施正都 (高嶋政伸) と対談したアリス (窪田正孝) は、奇妙な話を聞かされる。なんでも京都の人里離れた白布施の自宅「夢守荘」には、そこで眠ると必ず悪夢を見る“悪夢部屋”があるというのだ。アリスの相棒である火村 (斎藤工) に強い関心を示す白布施は、2人を「夢守荘」へ招待。日頃から悪夢に悩まされる火村も“悪夢部屋”に興味を持ち、訪問を決意する。白布施とその担当編集者･江沢鳩子 (山本舞香) に招かれ、「夢守荘」に訪れた火村とアリスだが、その晩、落雷による倒木で道路が遮断され、「夢守荘」を含む一帯に閉じこめられてしまう。すると翌朝、震撼の事件が発覚。空き家で女性の遺体が見つかったのだ。しかもその遺体は、首を弓矢で射抜かれた上、右手首を切断され持ち去られていて…。

陰惨な猟奇殺人が発覚したその晩、今度は別の廃屋で男性の遺体が発見された。男性は、今度は弓で絞殺され、左手首が切断され持ち去られていた。その犯行の手口から、同一犯による犯行だと思われたが、火村 (斎藤工) は勿論、アリス (窪田正孝) も一連の犯行に非合理性を感じずにはいられない。倒木で道が塞がれ、犯行時間に新たな人間がこの山奥の村に出入りした可能性は極めて低く、容疑者は、この界隈に居た、白布施、江沢、遼平 (木下ほうか)、静世 (西尾まり)、由未 (小野莉奈)、弓削 (市川知宏)、矢作 (江口のりこ) の7人に絞られている。果たして犯人は誰なのか? なぜ被害者ふたりの手首を切断して持ち去ったのか? 目的は何なのか? 火村とアリスが頭を悩ませる中、さらに捜査を撹乱する新事実も次々と浮かび上がり―。