TVシリーズ終了後の1986年4月に発売された初のOVA作品。TVシリーズのラストシーンから直接連続するストーリーで、ムゲ・ゾルバドス帝国の最後の戦いが描かれた完結編となっている。OVAの発売自体はTVシリーズ中盤時点で決定しており、当初はローラが第9話で獣戦機隊に合流するまでの放浪を描く番外編的な内容が想定されていた。その後放映期間の短縮が決まったため、ムゲとの戦いに一定の決着をつけた上で最後の結末をOVAに持ち越すことを決定。脚本、作画などTVシリーズから継続したスタッフ陣を揃え、十分な制作期間を置いた上での本作の発表となった。勝利と呼ぶにはあまりにも痛々しいラストシーンは、人間の本質としての自己犠牲を描き続けてきたTVシリーズの総決算にふさわしい余韻を残すものとなっている。余談であるが、LD BOXとして本作が収録された際には回想部分を省略。アイキャッチの挿入が行われ、さながらTVシリーズの第39話のように編集されていたこともある。本作の内容がまさにTVシリーズ「最後の1話」として構想されていたことを物語るエピソードと言えるだろう。