かつては最強の賭博師だったが、今ではツキに見放され、借金まみれのダメ男になってしまった辰五郎（丸山隆平）は、ある日、お伊勢講のくじに当たり長屋の代表としてお伊勢参りに出発することに。長屋の皆が出し合ってくれた１０両の路銀を手に意気揚々と飛び出す辰五郎であったが、江戸の暗黒街に知らぬ者はいないといわれる殺し屋で借金取りの菊佐（山本耕史）とその駄子分の六助（加藤諒）から追われているとはつゆ知らず……。(c) 2020 WOWOW/松竹

菊佐と六助の目をうまくごまかしながら、箱根の関所を越え、旅を続ける辰五郎たちは柳屋という旅籠へたどり着く。名物であるそばに舌鼓を打っていると、１人分多くのそばが配膳されていることを不思議に思う辰五郎。その夜、風呂場で出会った琵琶法師の宗一（六平直政）からこの旅籠には幽霊が出るという話を聞き恐れおののく。一方そのころ、沙夜を執拗に捜し回っている謎の虚無僧・繁太郎が辰五郎たちの目前まで迫ってきていた。(c) 2020 WOWOW/松竹

路銀が底を突いた辰五郎は、賞金目当てで武芸大会に参加する。１勝でもできればと軽い気持ちで臨んだものの、なんと初戦の相手は屈強な侍で武道の師範。とっておきの秘策でみごと勝利した辰五郎であったが、イカサマがバレ、侍たちから追われることに。なんとか逃げ切った辰五郎たちがその先で出会ったのは、活況を呈する辻占い師の千代（室井滋）。どうせインチキだと言う辰五郎を尻目に三吉は自分の両親について占ってもらい…。(c) 2020 WOWOW/松竹

岡崎宿にたどり着いた辰五郎たち。三吉は姉・お静の祝言に、辰五郎はイカサマのタネが割れている隨念寺の賭場に出発する。一方ある事を辰五郎に頼まれ、祝言が行なわれる「天野屋」にやって来た沙夜は、おかみのお兼（青木さやか）が今回の祝言に反対しているらしいという噂を耳にする。不穏な空気を察し、辰五郎のもとへ急ぐ沙夜。そのころ祝言の会場では、お兼がお静の一挙手一投足に物言いをつけ、祝言を台無しにしようと…。(c) 2020 WOWOW/松竹

三吉を失った辰五郎の心の傷は日に日に大きくなっていく。六助を言葉巧みに説得し、事なきを得た沙夜が無事戻ってきても、辰五郎が考えてしまうのは三吉のことばかり。辰五郎を元気づけようと気丈に振る舞う沙夜であったが、それもどこか空回り気味。一方そのころ、伊勢方面に向けて歩を進める物々しい行列が。その中心に座するのは時の将軍・家斉。行く手を阻む者は手打ちとされる中、伊勢でとんでもない出来事が発生してしまう。(c) 2020 WOWOW/松竹