エピソード1
2024年5月4日放送
話: 日本橋通町の一膳飯屋「姉妹屋」の看板娘・お初は、岡っ引きの兄・六蔵、ともに店を営む義姉・およしと3人暮らし。ある日、宴会の仕出しを頼まれ、とある武家屋敷に赴いたところ、火事に巻き込まれてしまう。荒れ狂う炎に飲み込まれそうになったとき、お初は突然、無数の黒い影に取り囲まれる。それは炎に焼かれて命を落とした人々の残留思念で、お初はあやうく道連れにされかけるが、黒い影の少女が逃げ道を示してくれたおかげで、逃げまどう人々を率いて無事、屋敷から脱出することができた。こんな不思議な体験は初めてのことで、お初は戸惑う。翌日、姉妹屋に年配の武家が訪ねて来る。彼は南町奉行・根岸肥前守と名乗り、お初に奇談怪談の収集を手伝ってほしいと頼む。実は、肥前守はかねてから不可思議な出来事を書き記しており、前日の火事の現場で偶然、お初を目撃していたのだった。 その後、お初は南町奉行の根岸肥前守に命じられた与力見習いの古沢右京之介と、深川で騒ぎとなった「死人憑き」を調べ始める。 死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じたお初は、右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。 生き返った男・吉次と会ったお初は、不思議な力で彼が油樽の子ども殺しの犯人だと悟る。そして吉次に憑いていたのは誰の霊だったのか探索を続けるうち、それは赤穂事件にまで繋がっていくのだった。 殺人事件と“死人憑き”、「忠臣蔵」と“震える岩”、2つの“謎”は大きくうねりながら、やがて思いもよらぬ結びつきを見せていく。 これらの謎は絡まり合い、次第に大きなうねりとなって「忠臣蔵」の奥底に秘められていた悲しくも切ない夫婦の物語へとつながっていく。 お初と右京之介がたどり着いた、知られざる「忠臣蔵」の真実とは…。