美大生の、竹本、真山、森田、はぐみ、あゆみ。お互いの、そして自分の気持ちにゆっくりと気づきはじめていく一方で、容赦なく日々は流れて行く。それぞれの華奢な未来と向き合い、憂い、もがき、まわり続ける5人の片想いのゆくえは…? 彼らが選ぶ道とは…?
エピソード1
人が恋に落ちる瞬間を見てしまった。まいったな……
築25年、家賃3万8千円のボロアパートに住む、美大生の竹本祐太は、同じ大学の先輩・真山巧、森田忍にからかわれつつも楽しい共同生活を送っていた。新学期を迎えたある日、花本先生の従兄弟の娘で少女のように小さく可憐な編入生・花本はぐみを紹介される。
エピソード2
はぐちゃんを見て少し、焦った……っていうか
執拗にちょっかいを出す森田にすっかり怯えてしまったはぐみ。そのストレスを作品制作にぶつけるが、それはなんと、彼女の見かけからは想像できないほどの超巨大なマッチョ像!実ははぐみは将来を期待される才能の持ち主だったのだ。そんなはぐみを見て、竹本は複雑な心境になる。
エピソード3
あのさ、お前。なんで俺なんだ?
帰省中のはぐみから電話をもらうほど仲良くなった竹本たち。電話口でドギマギする竹本を笑う真山だったが、一本の電話が彼を走らせる。電話は、原田デザインの理花からだった。一方、同級生の山田あゆみはそんな真山への気持ちを諦め切れずにいる。
エピソード4
ホントはあんま好きじゃない。クリスマス…
周囲の学生から浮いているはぐみ。プレッシャーから倒れそうなところを竹本に介抱される。街もクリスマスムードが盛り上がってきたある日、サンタの格好をした森田がクリスマス会のカードを配りに来た。しかし、竹本にとってクリスマスは楽しいものではなかった。だが、今年のクリスマスは違った。皆が、そしてはぐみが居たから。
エピソード5
……うん………ただいま……
久々に帰省する竹本。気が進まない理由は、母の再婚相手である稼頭男のストレートさが苦手だからだ。帰京して花本先生の家に向かった竹本に、はぐみは「おかえりなさい」と微笑む。その後、クリスマス会の森田のプレゼントの宝くじが当たり、花本先生の引率で熱海へと行く一行だったが・・・。
エピソード6
……なあ山田、なんで俺なんか好きになっちまったんだよ
温泉からの帰り道、遊園地でしばし遊ぶ一行。真山は花本先生から理花の過去を聞く。花本は理花の亡くなった旦那の原田と親友だったのだ。卒業シーズンになり、皆の進路はバラバラに。飲み会の帰り道、酔った山田を背負いながら歩く真山。山田への応えられない気持ちを語る真山と、泣きながら告白する月だけが見ていた。
工藤晴香
神谷浩史
うえだゆうじ
高橋美佳子
杉田智和
長井龍雪
黒田洋介