S1, E4: 高級老人施設に、小塚(植木等)がテルコ(八千草薫)を訪ねているころ、白戸(長瀬智也)は、遠い遠い親類の13回忌法要に出席していた。足のしびれを我慢しつつ、携帯の画面で株価の動きを追う白戸は、時折「また下がった」など、声を出し、周囲の顰蹙を買っていた。そんな白戸をじっと見つめる小学生の勇太(吉武怜朗)がいた。法要が終わり、白戸は勇太の両親から「小学生なのに株取引に関心を持ち困っている」と相談されたことから、株の恐ろしさを教えてやろうと、勇太を小塚の所へ連れていったが、話を聞くうち「この子と勝負してみろ」と小塚に命じられてしまった。「エッ!こんな子どもと?」と白戸は、憤然とするが・・・。まつば銀行では、不良債権の処理にあたる山崎(原田泰造)が、業績の悪化傾向が止まらない中堅医療用医薬品メーカーの書類に目を通し「君ならどうする」と遥(長谷川京子)に尋ねた。「研究費が、かさみこのままだと倒産です。融資は即刻中止」と言う遥に「その通り」と即決するが、このメーカーの筆頭個人株主に「小塚」の名前を見つけ「ちょっと待て」と言うのだった。 2台のパソコンに向かい、白戸と勇太のデイトレード勝負が始まった。ちょっと株価が下がり直ぐ買いを入れてしまった白戸に対し、勇太はじっくり待ってすかさず買い。売場面でも、白戸は売ろうとするが、すぐに下がって売るに売れず、一方勇太はきっちり売り抜けしっかり儲けを出した。「株は先生に任せ、君は菊奴の世話係になりなさい」と小塚に言われ、白戸はがっくり。「一日十万」のノルマを小塚に課せられた2人だが、悠々クリアする勇太に白戸は四苦八苦。そんな白戸に充ちる(岡本綾)も、心配そう。 数日後、白戸は勇太を裏切り両親に、勇太が手広く株をやっていることを告げた。すると、あれほど「株なんか」とけんもほろろだった両親が、勇太の儲けに感激、冷蔵庫は買い換えるや、社宅を出てマンションを買うんだと言い出してしまった。なぜつぶれそうな医療用医薬品メーカーの筆頭株主になっているのか、山崎が遥を伴い、小塚を訪ねてきた。「人を好きになるのに、理由はない」と空っとぼける小塚。山崎は軽くあしらわれ、銀行に戻り、「徹底的に、小塚と医療用医薬品メーカーの関係を調べろ」と遥らに命じた。パソコンでデイトレードする勇太が、近くの公園でバスケットする少年達をうらやましそうに見ていたのに気づいた白戸が「やろうぜ」と誘うと勇太は喜んで着いてきた。バスケットをする勇太はイキイキしていた。初めて白戸に子どもの表情を見せた勇太だった。医療用医薬品メーカーの株価が100円を切りそうな雲行きになってきた。額面割れの100円を切ると、融資が一切受けられず、事実上の倒産。株価は一気に下落する。この株をできるだけ安く買い、ポンと上がったところで売り抜けようと最後の勝負をする勇太に、白戸。そのころ小塚は、証券会社に出向き、職員の制止も聞く耳持たず、100円切れ寸前で買い支えを繰り替えしていた。
