
シーズン1、エピソード6: 春樹(高橋克典)と香織(水野真紀)が抱き合っているところに遭遇したまどか(藤原紀香)。春樹は走り去るまどかに気がつくが、まどかの存在に気づいた香織に「行かないで」としがみつかれ後を追うことができない。追いかけてこないのが春樹の気持ちだと悟ったまどかは、涙が止められなかった。家に戻り、放心するまどかに、玲子(野際陽子)から電話が入り、社長が亡くなったので翌日早めに出社するよう他の秘書たちに伝えて欲しいという。香織に電話をしたまどかだったが、香織が何か言おうとするのを遮るように用件だけを伝え電話を切った。翌日、出社したまどかは自分を押し殺すかのように香織とも春樹とも冷静に事務的に会話を交わすが…。会議室では緊急取締役会が開かれていた。後継社長への切符とも言える葬儀委員長には社長の遺言により牧原専務(黒部進)が指名された。社長の信頼は一番、と自負していた黒田は大変なショックを受ける。やがて秘書課の皆は通夜に出かけ、まどかと香織は2人きりになり香織はまどかに、結婚の話は断り、会社を辞めて春樹とやり直したい、春樹にはもう一度音楽を取り戻して欲しいと心情を告白し、まどかにわびる。だが自分の思いも抑えられないまどかは…。その次の日、拓美(伊原剛志)が給湯室にやってきた。拓美は黒田はおそらく失脚するから自分は独立してイタリアに行く、自分との結婚を真剣に考えて欲しいとまどかに告げる。そして退勤の時、まどかに声を掛ける春樹だった。「まどかと一緒にいたい」という春樹にまどかは「どうして音楽を捨てたんですか。どうして音楽を作らないんですか。あなたの音楽を聴きたいという気持ちは香織と一緒だ」と返す。春樹は「音楽を仕事にしたくないという気持ちは変わらない」と答えた。帰り道、春樹と出会った橋を通る時、自分の心をいやしてくれた春樹のピアノの旋律を思い出し、まどかの切なさは増すばかりだった…。