亜美は、高校に通う17歳。持病の喘息のため学校を早退した彼女は、2歳年上の兄・ヒロシが、大学にも行かずベッドにもぐりこんだままなのに呆れる。共に再婚した両親の連れ子であった二人。血のつながっていない兄妹の間には、誰も知らない、お互いにも打ち明けられない感情が芽生えていた。ある日、海外出張で留守中の両親に代わり、ヒロシが亜美の進路相談に出席する。担任教師の乱暴な態度に、怒りを表したヒロシ。亜美はそんな兄の思いを嬉しく受けとめつつ、友人の由美に男っ気がないことをからかわれる。ある日、風邪で発熱した亜美。付きっきりで看病するヒロシだが、亜美の回復を待たず、彼も高熱で寝込んでしまう。毛布を羽織ったヒロシは、息を切らしながら亜美のベッドに歩み寄った・・。