野上芳江 (桑野みゆき) は19歳。彼女はレコード会社の下請け工場で働くかたわら、夜は知り合いのマダム佳代 (千石規子) から頼まれ、バーのホステスをしていた。北見英次 (平幹二朗) は、芳江が働くバーのなじみ客だったが、二度、三度と逢瀬を重ねるうち急速に親しくなっていった。ある夜芳江は誘われるままにホテルにいき、英次に身体を許した。それからの芳江はしだいに、英次との情事におぼれ、両親に無断で英次とアパートで同棲するようになった。しかし、そんなころから英次の態度が変わり、たびたび芳江に金を無心するようになった。世話女房を気どる芳江だが、さすがに金が続かなかった。そんなとき英次は自らの正体を暴露した。英次はそこの盛り場を支配するヤクザだったのだ。英次は金のために芳江に売春を迫った。